2026/08/28AI業務効率化
AI活用料金・コスト比較

AI動画生成が40秒に|外注との線引き

AI動画生成が40秒に|外注との線引き

「AIで動画が作れるようになったらしいけど、うちのPR動画も自分で作れるようになるのか」——動画の外注費を見るたび、経営者なら一度は考えることだと思います。

結論から言うと、線引きは「何秒まで作れるか」ではなく「決めを誰が持つか」で引きます。2026年8月27日にGoogleが公開した「Gemini Omni 1.1 Flash」で伸びたのは尺よりも制御で、置き換わる工程と残る工程はここで分かれます。

株式会社Fyveは中小企業向けにAI活用の伴走と動画制作の両方を手がけています。この記事では、発表内容を公式資料で確認した上で、実際に動画制作の工程を自動化してきた立場から「どこまでを機械に渡せて、どこからは渡せないのか」を整理します。

結論:線引きは「尺」ではなく「決めを誰が持つか」

先に答えを出します。今回のアップデートで動画制作のコスト構造が変わるのは、次の範囲です。

工程

いまの扱い

理由

抽象カット・イメージ映像の素材づくり

置き換わる

実在物を正確に映す必要がなく、失敗しても捨てるだけで済む

つなぎカット・背景ループ

置き換わる

10秒単位で足せるようになり、尺合わせの融通が利く

カット・テロップ・字幕・色調・BGM

すでに自動化済み(今回とは別の話)

「決まった後の作業」なので以前から機械の領分

自社の設備・商品・社員を正確に映す

残る

生成物は「それらしい何か」であって、実物ではない

何を映すか・どの順で見せるかの決定

残る

ここが動画制作の工数の本体。尺が伸びても動かない

つまり「AIで動画が作れる」の射程は、実物を映す義務がなく、構成がすでに決まっている素材に限られます。逆に言えば、その条件を満たす部分は今回かなり現実的になりました。

以下、発表内容の確認、料金の実態、そして私が動画制作で実際に詰まってきた場所の順に見ていきます。

AI動画生成で置き換わる工程と残る工程の比較図

2026年8月27日の発表で実際に変わった4点

まず事実関係を押さえます。Googleは2026年8月27日、開発者向けブログで動画生成モデル「Gemini Omni 1.1 Flash」を公開しました。変更点は大きく4つです。

①シーン延長:10秒単位で、累計40秒まで

従来は生成できる動画が10秒で打ち止めでした。今回、生成した動画を10秒単位で延長できるようになり、累計40秒まで伸ばせます。

ここで誤解しやすいのですが、1回の生成が40秒になったわけではありません。1回の生成は依然として10秒で、それを継ぎ足して40秒にする仕組みです。この違いは実務ではかなり大きく、継ぎ目のたびに「思ったのと違うものが出る」可能性が入ります。40秒の連続した映像が一発で確定するのではなく、10秒×4回の合意形成だと考えたほうが実態に近いです。

②延長時に参照する文脈が、1秒から10秒に伸びた

延長するとき、モデルが直前の映像をどれだけ読むかが1秒から最大10秒に広がりました。これが①よりも地味に効きます。

直前1秒しか見ていないと、延長した先で被写体の見た目や光の当たり方が少しずつずれていきます。10秒読めるようになると、そのズレが起きにくくなる。つまり「40秒まで作れる」を実用に耐えさせているのは、尺そのものではなくこの参照範囲の拡張のほうです。

③開始フレームと終了フレームを指定できる

今回いちばん性質が違うのがこれです。ショットの最初のフレームと最後のフレームを指定して、その間をモデルに埋めさせられるようになりました。カメラの動きや場面転換を狙って作れます。

後で詳しく書きますが、私はこの機能だけは他の3つと質が違うと見ています。他は「たくさん・きれいに・安く出る」という量の改善ですが、これは人間が決めた結果を機械に渡す形だからです。

④360pドラフトモードと、1080p/4Kへのアップスケール

安く速く試すための360pドラフトモードが追加されました。公式の説明では、標準の720pと比べて最大60%高速で、価格は3分の1です。仕上げ側では1080pと4Kへのアップスケールが用意されています。

加えて、外部の映像を最大3秒まで参照素材として渡し、キャラクターや画づくりの一貫性を保てるようになりました。

スペックまとめ

項目

内容

発表日

2026年8月27日

1回の生成

10秒(変わらず)

延長

10秒単位・累計40秒まで

延長時の参照

直前の映像を最大10秒(従来は1秒)

キーフレーム

開始フレームと終了フレームを指定可能

映像参照

外部映像を最大3秒

解像度

360p(ドラフト)/720p(標準)/1080p・4K(アップスケール)

ドラフトモード

720p比で最大60%高速・価格は3分の1

提供

Google AI Studio、Gemini API、エンタープライズ向けエージェント基盤、Google Flow(AI Plus/Pro/Ultra契約者)

料金は「秒いくら」ではない——公式が出しているのはトークン単価だけ

ここは記事を書くにあたって実際に確認して、報道と公式で食い違っていた部分です。導入判断に直結するので詳しく書きます。

公式の料金ページに書いてあること

Gemini APIの料金ページを確認したところ、このモデルについて公表されているのはトークン単価でした。

  • 入力:100万トークンあたり$1.50(テキスト/画像/動画/音声)
  • 動画出力:100万トークンあたり$17.50
  • 720p動画は1秒あたり5,792トークンとして課金され、結果として1秒あたり約$0.10
  • 無料枠はなく、有料ティアのみ

実際に計算してみると、5,792トークン×$17.50÷1,000,000=約$0.101となり、「1秒あたり約$0.10」という説明と一致します。トークン建てで課金され、秒単価はそこから導かれた目安、という構造です。

解像度別の秒単価は、公式には存在しない

この点は注意が必要です。海外メディアのthe-decoderは、360p $0.03/720p $0.10/1080p $0.15/4K $0.30という解像度別の秒単価表を掲載しています。一方でimplicator.aiは「Googleは4Kの秒単価を公表していない」と明記しており、私が公式の料金ページを直接確認した限りでも、解像度ごとに分かれた秒単価は掲載されていませんでした

整理すると、こうなります。

数字

出所

扱い

入力$1.50/動画出力$17.50(100万トークンあたり)

公式料金ページ

確定

720p=5,792トークン/秒、約$0.10/秒

公式料金ページ

確定

360pは720pの3分の1の価格

公式ブログ

確定(=約$0.03/秒と計算できる)

1080p $0.15/4K $0.30

the-decoder(媒体)

公式では未確認。目安として扱う

予算を組むときは、確定している720pの$0.10/秒を軸に置くのが安全です。1080pや4Kの費用感は、実際に少量出して請求額で確かめてから見積もりに載せてください。媒体の数字をそのまま社内資料に転記しないほうがいい、というのがここでの実務的な結論です。

40秒を1本作ると、実際いくらかかるか

確定している数字だけで試算します。為替は変動するので、ここでは1ドル150円と仮定した概算です。

重要なのは、採用した1本だけでなく捨てた分も課金されることです。生成AIで映像を作る作業は、狙いどおりのものが一発で出るものではありません。試作を10本捨てて1本採る、くらいの前提で計算すべきです。

作業

内訳

費用

試作(360pドラフト)

10秒×10本=100秒 × 約$0.03

約$3.0(約450円)

本番(720p)

40秒 × 約$0.10

約$4.0(約600円)

合計

約$7.0(約1,050円)

40秒のイメージ映像が、試作の捨て分を含めて1,000円台。この数字自体は確かに安いです。ただし後で書くとおり、この1,050円は動画制作コストのごく一部にすぎません。ここを取り違えると「AIで動画が1,000円になった」という誤った期待値で社内を動かすことになります。

私が動画制作で詰まってきたのは、素材ではなかった

ここからが、公式発表を読むだけでは出てこない部分です。

自動化できた5工程に共通していたこと

私はこれまで、動画制作の工程をClaude Codeでかなり自動化してきました。ショート動画向けに組んだパイプラインでは、カット・テロップ・字幕・色調補正・BGMの5工程が機械で回っています。

Claude Codeでショート動画編集を自動化した実装記録
Claude CodeClaude Codeでショート動画編集を自動化した実装記録

この5工程を並べたときに気づくのは、全部「何を映すか決まった後の作業」だということです。どこを切るかは尺と構成が決まっていれば決まる。テロップは喋った内容が決まっていれば書ける。字幕も色も音楽も同じで、素材と方針が確定していれば機械的に処理できます。

Claude Codeで動画のカット・テロップ編集を効率化
Claude CodeClaude Codeで動画のカット・テロップ編集を効率化

逆に言うと、自動化できたのは決めが終わっている工程だけでした。これは私の技術力の問題ではなく、工程の性質の問題です。

時間が溶けるのは、撮影日より前

私たちは動画制作も請けているのですが、採用PR動画のような案件で時間を食うのは、撮影当日でも編集でもありません。その前の「何を撮るか」を決めるところです。

誰に何を伝える動画なのか。会社のどの部分を見せて、どの部分は見せないのか。社長が言いたいことと、応募者が知りたいことが食い違っているときにどちらを採るのか。ここが決まらないまま撮影に進むと、素材はあるのに編集が進まない、という状態になります。

予算の話も同じ構造です。動画制作の見積もりが大きくなる理由の多くは、機材や編集時間ではなく、この「決めるための往復」にあります。

建設業の採用PR動画、30万円で何ができるか

だから、生成できる尺が10秒から40秒に伸びても、詰まる場所は動きません。40秒ぶんの素材がタダ同然で手に入っても、その40秒に何を映すかが決まっていなければ、制作は1ミリも進まないからです。

キーフレーム指定だけは質が違う——「決め」を渡せる最初の形

ここまで否定的に書いてきましたが、今回の4つの変更のうち、開始・終了フレームの指定だけは別枠だと考えています。

くじ引きから、始点と終点を決める作業へ

これまでの動画生成は、実質的にくじ引きでした。プロンプトを書いて投げ、出てきたものを見て、使えそうなら使う。気に入らなければ引き直す。出力を指定する手段が言葉しかなかったので、頭の中の画と出てきた画を突き合わせる作業が延々と続きます。

キーフレーム指定は、この関係を変えます。始点と終点は人間が画で決める。機械が担当するのは、その間を埋める補間です。決定権が人間側に戻り、機械の仕事が「決まったことの実行」になる。

先ほど書いた「自動化できたのは決めが終わっている工程だけ」という話と重ねると、意味がはっきりします。キーフレーム指定は、動画生成という工程を、自動化できる形(決め→実行)に作り替える機能なのです。尺が4倍になったことより、こちらのほうが構造的な変化だと思います。

3秒の映像参照が効いてくる場面

外部映像を最大3秒参照できる機能も、同じ文脈で読めます。中小企業が自社の発信に生成映像を使うとき、いちばん困るのは毎回テイストが変わることです。先月のSNS投稿と今月の投稿で色味も雰囲気もバラバラだと、ブランドとして機能しません。

3秒の参照素材を固定しておけば、そのブレをある程度抑えられます。「うちの見た目」を一度決めて、以降はそれを渡し続ける。これも決めを先に置いて機械に渡す形です。

用途別・いま使えるものと使えないもの

中小企業の実務に落とすと、こう分かれます。

そのまま使える

  • SNS投稿の背景・つなぎ映像:具体的な何かを説明していない抽象カット。10秒あれば足りることが多く、失敗しても捨てるだけ
  • イメージカット:「季節感」「清潔感」「動き」などの雰囲気だけを担う部分
  • 既存動画の尺合わせ:あと数秒足りないときの埋め草。10秒単位で足せる仕様と相性がいい
  • 企画の当て込み:構成案を通すために、完成イメージを360pドラフトで作って見せる。これは費用対効果がかなり良いです

条件つきで使える

  • 採用PR動画のイメージパート:職場の実写は撮る必要がありますが、冒頭のイメージ映像や章の切り替えは生成で足りる場合があります
  • サービス紹介の概念説明:形のないサービスを比喩的な映像で見せる部分。ただし比喩が的外れだと逆効果なので、決めのほうが重要です

使えない

  • 自社の設備・店舗・商品を正確に映す:生成されるのは「それらしい何か」であって、実物ではありません。ここを混ぜると、来店した顧客や応募者との間で認識の齟齬が生まれます
  • 実在の社員が登場する場面:本人の映像は撮るしかありません
  • 手順や操作を正確に見せる説明動画:正確さが商品価値そのものなので、生成映像は使えません
  • 40秒を超える一本もの:仕様上の上限です。長尺は編集でつなぐ設計にする必要があります

用途

判定

決め手

抽象カット・背景

実物を映す義務がない

企画提案用のモック

捨てる前提なので360pで足りる

採用PRのイメージ部分

実写パートとの併用が前提

自社設備・商品の紹介

×

実物と違うものが映る

操作説明・手順動画

×

正確さが価値の本体

外注と自作の線引きを引く4つの問いの判断フロー

外注と自作の線引きは、この4つの問いで引く

ここまでを判断に使える形にまとめます。動画の案件が出てきたとき、順に問いを当ててください。

問い1:実在するものを正確に映す必要があるか

YESなら、その部分は撮影が必要です。生成では代替できません。ここで切り分けると、1本の動画のなかでも「撮る部分」と「作る部分」が分かれます。全部を外注か自作かで決める必要はありません。

問い2:何を映すかを、誰が決められるか

社内で決められるなら、生成で素材を作って自分で組む選択が現実的になります。決められない、あるいは決めるための議論に人手が要るなら、そこは外注の価値がある部分です。外注費の多くは撮影機材ではなく、この決めの代行に払っていると考えたほうが実態に合います。

問い3:40秒を超える連続した映像が要るか

要るなら、生成だけでは完結しません。10秒単位の継ぎ足しで累計40秒が上限なので、それ以上は編集でつなぐ前提の設計になります。長尺を1本の流れとして見せたい種類の動画では、この制約は無視できません。

問い4:公開後に何回直すことになりそうか

直しが多く見込まれるなら、自作に寄せたほうが有利です。生成なら1カット数十円で作り直せますが、外注では修正のたびに費用と日程が乗ります。逆に、一度作って長く使う種類の動画なら、最初の品質にお金を払う判断も合理的です。

この4つを通すと、たいていは「全部外注」でも「全部自作」でもなく、工程ごとに分かれた答えが出ます。それが健全です。

継ぎ目をどう設計するか——10秒×4回を前提にした作り方

実際に作る段になると、「1回の生成は10秒」という仕様がそのまま作り方を規定します。ここは公式発表には書かれていない、手を動かす側の話です。

継ぎ目に「動きの切れ目」を置く

10秒ごとに継ぎ足す以上、10秒地点・20秒地点・30秒地点に必ず継ぎ目が来ます。ここでカメラが大きく動いている最中だと、ズレが目立ちます。逆に、動きが止まる瞬間や、明るさが一定の区間を継ぎ目に持ってくると粗が出にくくなります。

これは編集の常識をそのまま持ち込むだけです。カットを割る場所を人間が決めて、その制約に合わせて生成の区切りを置く。ここでも順序は「先に決めて、それから機械に渡す」です。

継ぎ目をまたぐ説明を書かない

ナレーションやテロップを乗せる場合、一つの文が継ぎ目をまたがないように割り付けます。映像が微妙に変わる瞬間に文章が続いていると、視聴者は「何かおかしい」と感じます。文の切れ目と映像の切れ目を揃えるだけで、同じ素材でも仕上がりの印象がかなり変わります。

40秒を目標にしない

上限が40秒だからといって、40秒を作る必要はありません。継ぎ目は3箇所とも破綻リスクなので、10秒や20秒で成立する構成なら、そちらのほうが確実に良いものになります。SNSの投稿用途なら、そもそも10秒で足りることが多いはずです。

上限の数字は「そこまで許容される」という意味であって、目標値ではありません。長く作れるようになったから長く作る、という判断は、たいてい成果につながりません。

よくある3つの失敗

  • いきなり720pで作り始める:外れを引く回数のほうが多いので、360pドラフトで方向を決めてから標準に上げるほうが、費用も時間も少なく済みます
  • 実物を映そうとして粘る:自社の商品や店舗を生成で再現しようとしてプロンプトを何十回も書き直す、という消耗が起きがちです。これは仕様上できないので、早めに撮影へ切り替えてください
  • 決めないまま素材だけ増やす:安く作れるぶん、素材が溜まっていくのに動画が完成しない状態になりやすいです。素材の枚数ではなく、構成が決まった箇所の数で進捗を見てください

今日30分で試すなら

興味が湧いたら、次の順で試すのが無駄がありません。

  1. Google AI Studioを開く:発表時点でここから触れます。まずは触ってみるのが早いです
  2. 360pドラフトで10秒を5本作る:いきなり720pで作らないこと。安く速く外れを引くための機能です
  3. 使えそうなものを720pで作り直す:ここで初めて標準の単価がかかります
  4. 延長を試す:10秒単位で足して、継ぎ目がどう出るかを自分の目で見ておく。ここの品質が用途の可否を決めます
  5. キーフレーム指定を試す:始点と終点の画像を用意して間を埋めさせる。プロンプトだけの生成との差が、いちばん体感しやすい部分です

この5ステップなら、費用は数百円で収まります。社内で「使えるかどうか」を議論する前に、まず誰か1人が触って、実物を持って会議に出るほうが早いです。

生成した素材を実際の動画に組み込む段階では、冒頭で触れた編集の自動化と接続することになります。素材が生成で手に入っても、カットやテロップの工程は別途必要だからです。

よくある質問

40秒を超える動画は作れませんか

1本の生成としては作れません。10秒単位の延長で累計40秒が上限です。それ以上の長さが必要なら、複数の生成物を編集ソフトでつなぐ設計にしてください。

音声はつきますか

今回の発表資料と料金ページを確認した範囲では、音声の扱いについての明確な記載を見つけられませんでした。確認できていないので、本記事では「つく」とも「つかない」とも書きません。実際に使う前に最新のモデルドキュメントで確認してください。

生成した動画を商用利用できますか

これも今回の発表資料からは判断できませんでした。生成物の権利や電子透かしの扱いは、モデルではなくサービスの利用規約側で定まる部分です。業務で使うなら、利用規約を確認するか、法務の判断を取ってから進めてください。ここを曖昧にしたまま公開物に使うのは避けたほうがいいです。

無料で試せますか

料金ページの記載では、このモデルは有料ティアのみで、無料枠はありません。ただし前述のとおり、360pドラフトなら数十円単位で試せます。

結局、動画の外注費は下がりますか

素材費の部分は下がります。ただし外注費の本体が「決めの代行」である案件では、体感できるほどの変化は出ないと思います。逆に、構成が社内で決まっていて素材だけが足りない案件なら、下がり方は大きいはずです。自社の動画案件がどちらなのかを先に判定してください

まとめ

Gemini Omni 1.1 Flashで起きたことを、実務の言葉に翻訳するとこうなります。

  • 生成できる尺は10秒単位で累計40秒まで伸びたが、1回の生成は10秒のまま。40秒は継ぎ足しの結果
  • 料金はトークン建て。公式が公表しているのは入力$1.50/動画出力$17.50(100万トークンあたり)と、720pで約$0.10/秒。解像度別の秒単価は公式には無い
  • 360pドラフトで安く外れを引ける設計になった。試作込みで40秒1本が1,000円台
  • ただし動画制作のコストの本体は素材ではなく「何を映すか決めること」。ここは今回も動いていない
  • 例外はキーフレーム指定。決めを人間が持ち、実行を機械に渡す形になった点で、他の変更とは質が違う

「AIで動画が作れる」を導入判断に使うなら、尺や画質のスペックではなく、自社の動画案件のどこに時間とお金が消えているかを先に見てください。素材に消えているなら効果は大きく、決めに消えているなら効果は限定的です。

株式会社Fyveでは、こうした新しい道具を「自社のどの工程に当てはめられるか」から一緒に整理する支援をしています。ツールの導入そのものより、工程の切り分けのほうが成果を左右することが多いためです。

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