pdfとは|claude pdf skillの使い方と試した結果
「取引先から届いた規定集のPDFから、表だけをExcelに抜きたい」「100ページのマニュアルを章ごとに分けて配りたい」——PDFの扱いでこういう手間を抱えている人は多いはずです。
結論から言うと、claude pdf skill(Anthropic公式の pdf スキル)は、PDFの文字・表の抜き出し、分割、結合、回転、フォーム入力、スキャンPDFの文字読み取りを Claude Code に任せるための手引きです。私が架空の会社のマニュアル(19ページ)で試したところ、第9章の表のExcel化と章ごとの分割は、30秒ほどで終わりました。ただし「スキルなし」で同じ依頼を出しても同じ成果物ができ、差は小さいものでした。
株式会社Fyveは、AIを仕事に使う側の立場で、Claude Code のスキルを1本ずつ実際に入れて試しています。この記事では、入れ方と頼み方に加えて、試した結果、スキルなしとの違い、中身の安全確認、向かない場面まで、確かめたことだけを書きます。試していないことは「試していない」と書きます。
pdfスキルとは|Claude Codeに「PDFの扱い方」を教える手引き
pdf スキルは、GitHubの anthropics/skills リポジトリの skills/pdf フォルダにあるスキルです。スキルとは、Claude Code が仕事の種類に応じて読み込む「手引き書(SKILL.md)」のことで、pdf スキルの手引きは「PDF に関することなら、このスキルを使う」と説明文に書かれています。
手引きの本体はPythonの部品の使い方の説明です。中身は次のとおりです。
- SKILL.md(約8KB): 読み取り、結合、分割、回転、メタデータ、パスワード解除、透かし、スキャンPDFの文字読み取りなど、基本の操作
- forms.md(約12KB): PDFの入力欄(フォーム)に書き込む手順
- reference.md(約17KB): 上級者向けの追加の説明(JavaScriptの部品など)
- scripts/: フォーム入力用のPythonスクリプト8本
リポジトリ全体(anthropics/skills)のスターは、2026年10月21日時点で約18.3万です。ただし pdf スキルの中身の最後の更新は2026年2月6日で、リポジトリ全体の最終更新(2026年10月9日)とは別です。「毎日更新されている」と思って読む必要はありません。
ライセンスにも注意が要ります。LICENSE.txt には、利用は「Anthropic との契約に従う」と書かれています。リポジトリの README も、docx・pdf・pptx・xlsx のスキルは「オープンソースではなく、ソースが読める(source-available)」と説明しています。自社の仕組みに組み込んだり配ったりする前に、このライセンスの文言を確認してください。
何ができるか(手引きに書かれている範囲)
やりたいこと | 手引きが使う部品 | 今回試したか |
|---|---|---|
文字・表の抜き出し | pdfplumber(表は extract_tables) | 試した |
分割 | pypdf | 試した |
結合・回転・透かし | pypdf | 試していない |
PDFの新規作成 | reportlab | 試していない |
フォーム入力 | forms.md とスクリプト8本 | 試していない |
スキャンPDFの文字読み取り(OCR) | pytesseract(別途インストールが必要) | 試していない |

仕事での使い道|PDFの「手で写す・手で切る」を減らす
PDFは「見せる」には向いていますが、中身を再利用するには手間がかかります。pdf スキルが効くのは、次のような場面です。
- 取引先の料金表・仕様表を Excel にしたい: 見積比較のために、PDFの表を手で打ち直している作業
- 分厚いマニュアルを章ごとに分けたい: 新入社員には第1〜3章だけ、経理担当には請求の章だけ、と渡し分けたい
- 複数のPDFを1冊にまとめたい: 契約書と別紙を1ファイルにして送る
- スキャンした紙の書類を検索できるようにしたい: 文字読み取り(OCR)の部品が入っている環境が前提
- 申込書などの入力欄に社名・住所を入れたい: 同じ内容を毎回手で入力している書類
このうち、私が実際に試したのは「表をExcelにする」と「章ごとに分ける」の2つです。残りは説明書に書かれている内容で、動かしてはいません。

pdfスキルの入れ方|READMEにある2つの方法
入れ方は、リポジトリの README に書かれている手順です。pdf スキルは document-skills というプラグイン(xlsx・docx・pptx・pdf の4つ入り)に含まれています。
- Claude Code で、次のコマンドを実行してマーケットプレイスを登録します。
/plugin marketplace add anthropics/skills - 続けて、次のコマンドで document-skills を入れます。
/plugin install document-skills@anthropic-agent-skills
メニューから選びたいときは、Browse and install plugins → anthropic-agent-skills → document-skills → Install now の順に選びます(README に書かれた手順です)。
私の試しでは、このプラグインの入れ方は使っていません。普段の環境を汚さないよう、作業用のフォルダに skills/pdf を .claude/skills/pdf/ としてコピーする方法で入れました。スキルの中身は同じですが、プラグイン経由の入れ方そのものは試していません。
必要なもの
- Claude Code(有料プランまたはAPI)
- Python と、pypdf・pdfplumber(手引きが使う部品。私は作業フォルダの中にだけ入れました)
- Excelに書き出すなら openpyxl など(今回は Claude Code が自分で選びました)
- OCR をするなら tesseract と pytesseract(手引きに「
pip install pytesseract pdf2image」とあります。今回の Mac には tesseract が無く、試していません) - コマンド版の qpdf・pdftotext(手引きに載っていますが、入っていなくても Python の部品だけで進められます)
Claude Codeにこう頼む|日本語の頼み方の例
スキル名を言う必要はありませんでした。今回の試しでは、「PDF」「xlsx」といった言葉だけでスキルが起動しました。頼み方の例を挙げます。
表をExcelにする
work/docs/manual.pdf の第9章にある表を取り出して、Excelで開けるファイル(xlsx)にしてください。結果は work/out/ に保存し、元のファイルは変えないでください。章ごとに分ける
このマニュアルを章ごとに別のPDFに分けてください。ファイル名は「章番号_章タイトル」にしてください。1冊にまとめる(試していません)
work/ の中の3つのPDFを、この順番で1つのPDFにまとめてください。コツは3つです。保存先を指定すること、「元のファイルは変えない」と添えること、最後に「何をどこに保存したか教えて」と頼むことです。保存先を決めておくと、できあがったものを探す手間がなくなります。
試した結果|架空の会社のマニュアルで確かめた
試した会社は、手作りの家具を売る従業員12名の架空の会社です。この会社の業務マニュアル(19ページ・全17章)を使い、実在の会社の資料は使っていません。
頼んだこと
第9章「返品・交換(1)基本ルール」の表をExcelにして、そのあとマニュアルを章ごとに分け、最後に何をどこに保存したか教えてもらいました。スキル名は言っていません。

結果の数字
スキルあり | スキルなし | |
|---|---|---|
スキルの起動 | 名前を言わずに、1回目で起動 | — |
かかった時間 | 30.6秒 | 29.7秒 |
費用(Claude Code が出した参考値) | 0.134ドル | 0.102ドル |
手引きの読み込みなどの書き込み量 | 25,668トークン | 17,366トークン |
返答の長さ(出力) | 2,247トークン | 2,255トークン |
表のExcel化 | 6行+見出し行・中身は正しい | 同じ |
章ごとの分割 | 18ファイル | 同じ18ファイル |
分割の内訳は、表紙と目次の2ページを1ファイル、第1〜17章を1章1ページずつ17ファイルです。章の中身が合っているか、第9章のファイルを開いて確かめました。

表の中身は、マニュアルの正解と照らして合っていました。返品は届いてから14日以内、返金は検品後7営業日以内、返送料はお客様都合ならお客様負担、という内容です。
うまくいかなかった点|Excelの文字が「見た目は同じ別の文字」になった
ひとつ、見落としやすい問題がありました。スキルありで作ったExcelのセルを調べたところ、「項目」「14日」「返金」「連絡方法」などの一部の漢字が、見た目は同じで中身が違う文字(部首の文字)になっていました。画面で見る分には気づけません。

Pythonで「セルの文字列に「14日」が含まれるか」を比べると、スキルありは含まれない、スキルなしは含まれる、という結果でした。ExcelやGoogleスプレッドシートの検索画面で同じ結果になるかは、試していません。ただ、並べ替えや検索、他の表との照合に使うなら、後から困る可能性があります。
原因は、スキルの有無というより、表の抜き出しに使われた部品の違いだと考えています。スキルありの実行では、手引きが勧める pdfplumber が使われ、PDFに埋め込まれた文字がそのまま返ってきました。スキルなしの実行では、この Mac に入っていた別の部品(PyMuPDF)が使われ、普通の漢字に直された状態で返ってきました。どちらも各1回ずつの実行なので、毎回こうなるとは言い切れません。
対策として考えられるのは、頼むときに「文字の表記ゆれ(部首の文字など)は普通の漢字に直して」と添えることです。この一言を添えた再実行は試していないので、効くかどうかは未確認です。なお、Claude Code は最後に「Excelを開いたときに文字が崩れていないかは確認していません」と自分で書いており、この問題には気づいていませんでした。抜き出した表を数字や文字の照合に使うなら、人間が一度確かめる前提で考えてください。
スキルなしとの違い|今回の作業では、差は小さかった
読者がいちばん知りたいのは、入れると何が変わるのか、だと思います。同じ依頼を、スキルを入れていない別のフォルダで1回出して比べました(実行の記録に、スキルの呼び出しが無いことも確認しています)。
- できあがった成果物: 表のExcel化も、18ファイルへの分割も、どちらも同じようにできました。違いは、先ほどの文字の問題だけです
- 時間: ほぼ同じ(30.6秒と29.7秒)
- 費用: スキルありのほうが約3割高い(0.134ドルと0.102ドル)。手引きを読み込む分、書き込む量が増えるためと考えられます
- スキルなしで動いた理由: この Mac には、PDFを扱う Python の部品がすでに入っていたためです。部品が何も入っていない環境でどうなるかは、試していません
つまり、表の抜き出しと分割くらいの作業なら、スキルは必須ではありません。スキルが価値を出すのは、手引きが細かく指示している作業——フォームへの入力(forms.md とスクリプトが付いています)や、複雑なPDFの扱い——だと推測しています。ただし、これは説明書を読んだ上での推測で、フォーム入力は試していません。
中身の安全確認|外に何を送るか・何を実行するか
入れる前に、SKILL.md、forms.md、reference.md、scripts の8本のPythonファイルを読みました。確認した点は次のとおりです。
- 外部への送信: requests・urllib・curl・socket などの記述を検索しましたが、該当はありませんでした。スクリプトはPDFを読み書きし、画像に変換するだけです
- コマンドの実行: スクリプトの中に、subprocess・eval・exec は見つかりませんでした。手引きの中に、qpdf や pdftotext をコマンドで使う例が載っています
- 認証情報: 鍵やパスワードを扱う記述はありません(PDFのパスワード解除の例はありますが、ユーザーが渡したパスワードを使うものです)
- allowed-tools: SKILL.md に指定はありません。つまり、Claude Code が普段どおり許可を求める範囲で動きます
私が確認したのは、2026年10月21日時点の内容です。リポジトリは更新される可能性があるので、入れ直すときは差分を見てください。また、PDFの中に「この指示に従え」といった文字が仕込まれていた場合の挙動は、試していません。出どころの怪しいPDFは、先に目で確かめてから渡すのが安全です。
向かない場面と、試していないこと
- 表の抜き出しだけが目的で、道具が揃っている環境: スキルなしでも同じ結果でした。手引きを読む分の費用が増えるだけになります
- スキャンした紙のPDF: 文字読み取りには tesseract などの別のソフトが要ります。今回の環境には無く、試していません
- そのまま社外に出す資料: 表の文字の件のように、人間の目での確認なしに使うのは危険です
- 契約書・個人情報を含むPDF: スクリプト自体は外部に送信しませんが、Claude Code がPDFの中身を読むため、扱いは自社のAI利用ルールに従ってください
試していないことを、まとめて書いておきます。結合、回転、透かし、暗号化、画像の抜き出し、フォーム入力、OCR、プラグイン経由のインストール、スキルなしで部品が無い環境での挙動です。
よくある質問
pdfスキルはClaude Code以外でも使えますか。
リポジトリの README には、Claude Code のほか、claude.ai(有料プランではすでに使える)とClaude APIでの使い方が書かれています。私が試したのは Claude Code だけです。
スキル名を言わないと動きませんか。
今回は、PDFとExcelを頼む文だけで、1回目から起動しました。起動しない場合は、「pdf スキルを使って」と名前を添えると呼び出せますが、今回は名前を言う必要がありませんでした。
無料で使えますか。
スキル自体のインストールに料金は書かれていません。Claude Code の利用枠(プランまたはAPI)は別に必要です。今回の1回の依頼は、Claude Code が出した参考値で0.134ドルでした。
まとめ|入れる前のチェックリスト
- □ 公式の
anthropics/skillsのdocument-skillsに入っている(/plugin marketplace add anthropics/skills) - □ ライセンスは source-available。自社への組み込み前に
LICENSE.txtを確認した - □ 表の抜き出しと分割は、1回の依頼・約30秒で終わった(架空の会社の19ページ)
- □ スキルなしでも同じ成果物ができた。差は小さい
- □ Excelに抜いた文字が、見た目は同じ別の文字になることがあった。照合に使うなら人が確認する
- □ 保存先を指定し、「元のファイルは変えない」と添えて頼む
- □ OCR・フォーム入力・結合などは、今回は試していない
- □ 外部送信の記述は見つからなかった(2026年10月21日時点)
PDFの扱いは、スキルを入れなくても Claude Code にそのまま頼める範囲が広い、というのが試した実感です。スキルは「必須の道具」ではなく、「フォームのように手順が決まった作業で、手引きを足す」ものとして考えるのがよさそうです。
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PDFの抽出・整形・作成をCodexで進めたい場合は、こちらの記事で扱っています。
CodexでPDF書類処理を自動化する方法|抽出・整形・作成
業務に合うスキルの選び方は、こちらです。
スキルそのものを作りたい場合は、こちらです。
「手元の資料を読み込む」のスキルは、ほかに2本を同じ架空の会社の材料で試しています。
仕事でAIを使う人が「絶対に」知っておくべき Claude Codeスキル TOP10

31本を実際に入れて、スキルなしと比べた結果つき(全28ページ)
スキルを入れても、Claude が急に賢くなるわけではありませんでした。31本を架空の会社の仕事で試し、同じ依頼をスキルなしでも検証して比べたうえで、導入する価値があった10本を仕事別にまとめています。
- 文章・スライド・図・数字・調べもの・契約書など、仕事別の10本
- 1本ごとに、スキルなしと比べた時間・費用・出来
- 実物の画面と、Claude Code にそのまま貼れる頼み方
- 外した5本の理由と、入れる前に確かめる4つのこと
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