Perplexityの障害を確認する方法|4つの行の読み方
「Perplexityで検索しても答えが出てこない」「Computerに任せた作業がエラーで止まった」——調べものの途中でPerplexityが動かなくなると、Perplexity側の障害なのか、自分の回線や設定の問題なのかが分からず、まず手が止まります。
結論から言うと、Perplexityの障害は公式のステータスページ(status.perplexity.com)で確認できます。ページの行は「Website」「App」「Computer」「API」の4つだけです。ただし行だけを見ていると読み違えることがあります。私たちが公開されている障害の記録25件(2025年4月〜2026年10月)を1件ずつ読んだところ、APIの障害なのに「App」の行に付けられていた記録が少なくとも4件ありました。行の表示と一緒に、掲示のタイトルと本文を読むのが確実です。公式が正常なら、次に疑うのは自分のブラウザ・アプリ・VPNです。
株式会社Fyveは、AIの回答に自社の名前が出るかを測る研究のために、複数のAIに同じ質問を何十回も投げて回答を集めています。この記事では、Perplexityの公式ページと障害の記録をもとに、Perplexityが落ちたかを確かめる手順と、記録から分かる止まり方の傾向、止まっても仕事を止めないための備えをお伝えします。
結論:Perplexityが落ちたかは3ステップで確認する
先に手順だけをまとめます。
- status.perplexity.com を開き、自分が使っている入口の行を見る(下の表)。あわせて、ページ上部に掲示が出ていないか、出ていればタイトルと本文を読む
- 行が正常でも、掲示のタイトルに「API」「connector」「sandbox」などの言葉が入っていないかを見る。行の付け方と実際の影響がずれることがあるため
- 公式が正常なら、自分側を順に確かめる(強制再読み込み → アプリの更新 → VPNを切る → 30分ほど待つ)
使っている入口 | status.perplexity.com で見る行 |
|---|---|
ブラウザで perplexity.ai を開いて検索している | Website |
スマホやパソコンのPerplexityアプリ | App |
作業を任せて進めてもらうエージェント(Perplexity Computer) | Computer |
開発者向けのAPI(自社のシステムからPerplexityを呼び出している) | API |
2026年10月23日22時(日本時間)に私たちが確認した時点で、ステータスページの行はこの4つでした。全体の表示は「All Systems Operational」(すべて正常)です。ページは英語ですが、読むところは行の右側の表示と、上部の掲示の2つだけです。
なお、Perplexityのブラウザ「Comet」や、ほかのサービスとつなぐコネクタの行はありません。コネクタの障害は、これまで「Website」か「Computer」の行に付けられていました(後述)。
ステータスページそのものが開けないときは、まずほかのサイトが開けるかを確かめてください。ほかも開けないなら、原因はPerplexityではなく自分の回線です。
公式ヘルプが案内している確認の順番
Perplexityのヘルプセンターには、サポートに連絡する前に試すことをまとめた記事「Need support?」があります。そこに書かれている内容を、そのまま手順に直すと次のようになります。
止まって見えるときは、まず待つ
公式ヘルプは、会話の履歴が見えない・回答が生成されない・遅いといった問題は、たいてい30分から数時間で解消すると書いています。そのうえで、止まっているかどうかはステータスページで先に確かめるよう案内しています。
私たちが記録25件で、最初の掲示から解決の掲示までの時間を数えたところ、真ん中の値は約1時間40分でした。最も長かったのは、Sonar Proというモデルの応答の遅れ(2025年4月28日)で約20時間です。多くは公式の言う「30分から数時間」に収まっています。
自分側で試す3つのこと
公式ヘルプが挙げている、自分で試せることは次の3つです。
- ブラウザの強制再読み込み:Windowsは Ctrl + F5、Macは Command + Shift + R
- スマホのアプリの更新:アプリストアで新しい版が出ていないかを確かめる
- VPNを切る:VPNを使っている場合は、いったん切って試す
会社のパソコンで使っている場合は、社内のネットワークの制限やセキュリティソフトでつながらないこともあります。私用のスマホの回線で同じ質問を試し、動くなら原因は社内側です。
サポートに伝えること
それでも直らないときは、Perplexityの画面の「Help」から「Contact Support」に進みます。公式ヘルプが連絡に含めるよう求めているのは次の3つです。
- 使っている端末(Mac・Windows・iPhone・Android)
- ブラウザかアプリの版
- 問題が起きている会話の共有リンク
回答の中身が間違っている場合は、障害ではありません。回答の下のメニュー(「…」)から「Report」で報告するよう案内されています。
25件の記録から分かること
ステータスページの記録は、機械が読むための形式(JSON)でも公開されています。私たちはこれを取り出し、2025年4月2日〜2026年10月10日の25件を1件ずつ読みました。数字で見ると、Perplexityの止まり方の傾向がはっきりします。
最近の障害は、ほとんどがComputer
25件の掲示で、影響を受けた行として挙がった回数は次のとおりでした(1件で複数の行に影響したものは、それぞれ数えています)。
行 | 影響を受けた件数 | 記録が始まった時期 |
|---|---|---|
Website | 12件 | 2024年7月 |
App | 9件 | 2025年1月 |
Computer | 9件 | 2026年6月末 |
API | 1件 | 2026年5月中旬 |
注目したいのはComputerです。行ができたのは2026年6月末で、そこから10月10日までの障害は10件ありました。そのうち9件がComputerの行に影響しています。タイトルを見ると「Computer Sandbox Issue」(Computerの作業環境の問題)が繰り返し出てきます。作業ごとに用意される隔離された環境(サンドボックス)が、うまく動かなかった記録です。
Computerは、ファイルの作成やコードの実行など何段もの作業を長い時間かけて進める機能です。普通の検索より部品が多く、止まる場所も多くなります。検索が動いているのにComputerだけが止まる、という状況は珍しくありません。

APIの障害が「App」の行に付けられていた
表で「API」が1件しかないのは、APIの障害が少ないからではありません。APIの行ができたのが2026年5月中旬で、それより前の記録にはAPIの行が無かったためです。
実際に、タイトルにAPIと入っている障害の行を確かめると次のようになっていました。
- 2025年4月28日「P99 First Token Latency of Sonar Pro is elevated」(Sonar Proの最初の応答が遅い):App
- 2025年5月7日「Investigating increased API latency」(APIの応答の遅れを調査中):App
- 2026年2月17日「Sonar API incident」(Sonar APIの障害):App
- 2026年8月13日「Investigating API issue」(APIの問題を調査中):App
4件目は、APIの行ができた後の記録です。それでも付けられた行はAppでした。APIを使っている人がAPIの行だけを見ていると、障害を見落とすことになります。行の表示に加えて、掲示のタイトルに「API」や「Sonar」(PerplexityのAPIで使うモデルの名前)が入っていないかを読むのが確実です。
最初の掲示は、あとで直されることがある
いちばん新しい2026年10月10日の記録は、掲示が途中で訂正された例です。時刻は日本時間に直しています。
- 7時38分:「Elevated API errors and timeouts」(APIのエラーとタイムアウトの増加)の掲示。このとき4つの行すべてが「性能低下」になっていた
- 8時01分:原因を抑えた、と様子見に入る
- 8時10分:「これまでの掲示の訂正:APIは影響を受けておらず、正常に動いている」
- 8時15分:解決。影響があったのはWebsite・App・Computerで、APIは通して正常だった、と締めくくっている
タイトルはAPIの障害なのに、実際に止まったのはAPI以外でした。障害が起きた直後の掲示は、原因も範囲もまだ確かでないということです。最初の掲示だけを見て「APIが止まったので自社のシステムを止める」と判断すると、止める必要のないものまで止めることになります。急ぎでなければ、次の掲示を待ってから判断するほうが安全です。
「クレジットが足りない」が障害だったこともある
2026年9月4日5時30分の掲示は「Issue with usage based billing」(利用量に応じた課金の問題)でした。本文には、Computerが「クレジットが足りない」と誤って表示していると書かれています。40分後に解決しました。
利用の上限や残高の表示が急におかしくなったときは、自分の契約やチャージを疑う前に、ステータスページを一度見てください。残高が足りないという表示そのものが、障害の症状だったことがあります。
Perplexityの外の障害でも止まる
25件のうち4件は、Perplexityが自分で使っている基盤のサービスの不調が原因だと、掲示の中で説明しています。
- 2025年10月20日:Amazonのクラウド(AWS)の障害に関連して、Webサイトでエラーが増えた(15時54分〜18時55分)。日付が変わった21日0時53分からも、同じAWSの不調に関連する障害として約5時間続いた(2件として記録)
- 2025年12月5日:「Service outage」。基盤の提供元の問題が原因で、約35分
- 2026年5月8日:AWSの基盤に原因があり、AWSと協力して直していると説明
こうした日は、Perplexityだけでなく、同じ基盤を使うほかのサービスも同時に止まっていることがあります。Perplexityの代わりに別のAIで調べようとして、そちらも動かない、ということも起こりえます。
コネクタの障害は2回
ほかのサービスとつなぐコネクタの障害は、2026年6月5日(約4時間半)と9月5日(約2時間20分)の2回でした。6月はWebsiteの行、9月はComputerの行に付けられています。どちらも「一部のコネクタ」の問題で、検索そのものは動いていた可能性があります。
コネクタを通して社内の資料やメールを読ませている場合は、コネクタを外した普通の検索で動くかを試すと、どこが止まっているかの切り分けになります。
日本では早朝と金曜に重なりやすい
25件の始まりの時刻を日本時間に直すと、6時〜12時が9件と最も多くありました。曜日では金曜が9件です。米国の平日の日中が、日本の早朝から朝にあたるためと考えられます。
朝いちばんに調べものをしてPerplexityが動かない、という場面は、記録の上でも起こりやすい時間帯です。出社直後に急ぎの調べものがある日は、別の手段も頭に入れておくと慌てずに済みます。
症状別:Perplexity側か自分側かの切り分け
ここまでの記録と公式ヘルプをもとに、よくある症状ごとの切り分けを表にまとめます。
症状 | まず見るところ | 次にやること |
|---|---|---|
ブラウザで検索しても回答が出ない | Websiteの行と掲示 | 正常なら強制再読み込み → 別のブラウザやシークレットウィンドウで試す |
アプリだけ動かない | Appの行と掲示 | アプリを更新する → ブラウザ版で同じ質問を試す |
Computerの作業が途中で止まる | Computerの行と、タイトルの「Sandbox」 | 掲示があれば解決まで待ってから作業をやり直す |
コネクタ経由の資料が読めない | 掲示のタイトルの「connector」 | コネクタを外した普通の検索で動くか試す |
APIがエラーを返す | APIとAppの行、掲示のタイトルの「API」「Sonar」 | エラーの種類を確かめる(次の節) |
「クレジットが足りない」と出る | 掲示(課金の障害の記録がある) | 掲示が無ければ、自分の残高と利用の上限を確かめる |
VPNや社内ネットワークでだけ動かない | (障害ではない可能性が高い) | VPNを切る、私用の回線で試す |

APIを使っている人の切り分け:429は障害とは限らない
自社のシステムからPerplexityのAPIを呼び出している場合は、エラーの種類を見ると障害かどうかの見当がつきます。Perplexityの開発者向けの文書(Rate Limits and Usage Tiers)によると、呼び出しが多すぎるときは429(Too Many Requests)が返ります。429で断られた呼び出しには料金がかかりません。
429の中身は3種類に分かれています。
エラーの種類 | 意味 | 対処(公式の案内) |
|---|---|---|
request_rate_limit_exceeded | 1秒あたりの呼び出し回数の上限を超えた | Retry-After の秒数(通常1秒)待ってやり直す |
token_rate_limit_exceeded | 1分または1時間あたりの文字量(トークン)の上限を超えた | Retry-After の秒数以上待ち、間隔を広げながらやり直す |
overloaded | 上限ではなく、モデル側の処理能力が足りない | 間隔を広げながらやり直すか、別のモデルに切り替える |
前の2つは自分の使い方が原因で、障害ではありません。3つ目の「overloaded」は、Perplexity側が混み合っている状態です。これが続くときはステータスページを見に行く価値があります。
文書には、やり直しの回数を絞ることも書かれています。文字量の上限で断られた呼び出しも、回数の上限には数えられるためです。すぐにやり直す処理を何本も同時に走らせると、それ自体が新しい429を呼びます。
上限の段階(Tier)は、これまでの購入額の合計で決まります。2026年10月23日時点の公式文書では、0ドルのTier 0から、5,000ドル以上のTier 5までの6段階です。今の残高ではなく合計で決まり、一度上がった段階は下がりません。上限に当たり続けるなら、まず自分の段階を確かめてください。最新の条件はPerplexityの公式文書で確認してください。
止まったことに早く気づく:通知の受け取り方
ステータスページを毎回開きに行くのは手間です。status.perplexity.com は障害の掲示を配信する仕組みを持っています。
- メールで受け取る:ページの「Subscribe to updates」から登録できる
- RSS・Atomで受け取る:status.perplexity.com/feed.rss と status.perplexity.com/feed.atom が公開されている(2026年10月23日に私たちが取得して確認)。RSSを読めるツールやチャットツールの連携に登録すれば、掲示が出たときに知らせが届く
2026年10月23日時点では、ショートメッセージ(SMS)での通知は有効になっていませんでした。
私たちは、AIの回答を自動で集める処理を動かしています。この仕事で困るのは、止まったこと自体より、止まったことに気づかずに結果を読んでしまうことです。たとえば「自社の名前が出たか」を数えるとき、障害で回答が返ってこなかった回を「名前が出なかった」と数えると、結果がそのまま歪みます。
そのため私たちの計測では、混雑や一時的なエラー(429や500番台)のときは間隔を空けて数回やり直し、それでも返ってこなかった回は「失敗」として別に記録しています。0件と失敗を混ぜないことが、障害の日の結果を後から読み直せる条件です。Perplexityを業務の処理に組み込むなら、同じ考え方が使えます。
Perplexityが止まっても仕事を止めない備え
障害そのものは利用者には防げません。できるのは、止まったときの影響を小さくしておくことです。
調べものの代わりの手段を1つ決めておく
Perplexityが止まったときに使う別のAI検索を、あらかじめ1つ決めておきます。ChatGPTやGeminiの検索機能、Claudeの検索機能などです。ただし前述のとおり、基盤のクラウドの障害の日は複数のサービスが同時に止まることがあります。代わりの手段が動かないときは、普通の検索エンジンで一次情報を直接読むのが最後の逃げ道です。
代わりの手段の障害の確かめ方は、それぞれ別の記事にまとめています。
ChatGPTの障害を確認する方法|Workが止まった時の手順
Claudeの障害を確認する方法|落ちた時に業務を止めない手順
Computerに任せる作業は、やり直せる単位に分ける
Computerの障害は、作業の途中で起きることが多いと考えられます。何時間もかかる作業を1回で任せていると、途中で止まったときにどこまで進んだかが分からなくなります。
作業を「調べる」「まとめる」「ファイルにする」のように区切り、区切りごとに結果を残しておくと、止まった場所からやり直せます。障害の掲示が出ている間に投げ直すと、同じところでまた止まることがあるため、やり直しは解決の掲示を見てからにします。
大事な答えは、出典を開いて確かめる
障害の日に限らず、Perplexityの回答には出典のリンクが付きます。急いでいるときほど回答だけを読みがちですが、仕事に使う数字や日付は、出典のページを開いて確かめてください。障害で一部の処理だけが失敗した日は、回答の質が落ちていても見た目では分かりにくいためです。
Perplexityが答えの中でどんな情報を引いているかを知っておくと、確かめる手間も減ります。Perplexityに引用される側の視点でまとめた記事もあります。
Perplexityに自社情報を引用させるには?企業向けAI検索対策ガイド
まとめ:行だけでなく、掲示の文字を読む
Perplexityの障害の確かめ方を、もう一度まとめます。
- 確認先は status.perplexity.com。行は Website・App・Computer・API の4つ(2026年10月23日時点)
- 行の表示だけで判断しない。APIの障害が「App」の行に付けられていた記録が少なくとも4件ある。掲示のタイトルの「API」「Sonar」「connector」「Sandbox」を読む
- 最初の掲示は訂正されることがある。2026年10月10日は、APIの障害として掲示されたあと「APIは影響なし」と訂正された
- 最近の障害はComputerに集中。行ができた2026年6月末以降の10件のうち9件
- 公式が正常なら自分側。強制再読み込み → アプリの更新 → VPNを切る。公式ヘルプは「30分から数時間で解消することが多い」としている
- APIの429は障害とは限らない。overloaded 以外は自分の呼び出し方の問題
Perplexityのステータスページは行が4つしかなく、読むところは少ないぶん、行の付け方のずれが判断に響きます。行の色だけで済ませず、掲示の本文まで読む習慣が、いちばん確実な見分け方です。
株式会社Fyveでは、こうしたAIの道具を業務に組み込むときに、止まったときの備えまで含めて設計しています。障害の確かめ方は、道具を選ぶときにはあまり気にされませんが、毎日使うほど効いてくる部分です。
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