Claude CodeでOpus 5.5を使う手順|切り替え・fast mode
「Claude CodeでOpus 5.5を使いたいけれど、どこで切り替えるのか分からない」「fast modeを付けたら料金はどうなるのか」——新しいOpusが出た直後、Claude Codeを仕事で使っている人ほどこの2つで手が止まります。
結論から言うと、Claude Code v2.1.280以降なら、Pro・Max・Team・Enterprise・APIの既定モデルはすでにOpus 5.5です。多くの人は何もしなくても5.5で動いています。やるべきことは「今のモデルを確かめる」「必要な場面だけ切り替える」「fast modeは課金の仕組みを理解してからセッションの最初に入れる」の3つです。
株式会社Fyveは、Claude Codeを社内業務と受託開発の両方で毎日使っています。本記事では、Anthropicの公式ドキュメントの記述と、私たちの手元(Claude Code v2.1.280・Maxプラン)で確認した結果を分けて、切り替えから運用までの工程を順に説明します。
Opus 5.5そのものの全体像(何が変わったのか)は、次の記事にまとめています。
Claude CodeでOpus 5.5を使う前に確認すること
最初に知っておきたいのは、Opus 5.5は「わざわざ選ぶモデル」ではなく「既定で選ばれているモデル」になったという点です。切り替え操作を覚える前に、まず自分の環境がどうなっているかを確かめるほうが早く済みます。
Claude Codeのバージョンはv2.1.280以降が必要
公式ドキュメントでは、Opus 5.5を使うにはClaude Code v2.1.280以降が必要とされています。ターミナルで次のコマンドを打つと、今のバージョンが表示されます。
claude --version
私たちの手元では「2.1.280 (Claude Code)」と表示されました。これより古い番号が出た場合は、先にClaude Code本体を更新してください。バージョンが足りないと、このあと説明する切り替え操作をしても5.5は選べません。
既定モデルがOpus 5.5になった
v2.1.280以降では、Pro/Max/Team/Enterprise/Anthropic APIで使う場合の既定モデルがOpus 5.5です。モデルを短い名前で呼ぶ「エイリアス」の opus と default も、Opus 5.5を指すように変わりました。
つまり、次のどちらかに当てはまる人は、何も操作しなくても5.5で動いている可能性が高いです。
- モデルを一度も変えずに、既定のまま使っている
- 設定ファイルや起動オプションで、モデルを
opusというエイリアスで指定している
例外として、Microsoft Foundry経由で使っている場合の既定はSonnet 4.5のままです。この場合は、次の章の方法で明示的に切り替える必要があります。
いま動いているモデルを確かめる方法
対話画面の中で確かめるなら、/model と打ってモデルの一覧(ピッカー)を開くのが確実です。現在選ばれているモデルが分かるので、Opus 5.5になっていればそのまま閉じれば済みます。
公式ドキュメントでは、エイリアスの opus はOpus 5.5を指すとされています。設定ファイルや起動オプションでモデルを opus と書いていれば、書き換えなしで5.5に切り替わります。
逆に、設定ファイルに claude-opus-5 のようなフルネームのモデルIDを書いている人は、自動では乗り換わりません。旧モデルのまま動き続けるので、次の章の方法で書き換えてください。
バージョンもプランも問題ないのにOpus 5.5が一覧に出てこない、エラーが出る、という場合は原因の切り分けが別に必要です。手順を次の記事にまとめました。
Opus 5.5への切り替え方法は4つ
自動で5.5になっていない場合や、用途によってモデルを行き来したい場合は、手動で切り替えます。公式ドキュメントに載っている方法は4つあり、「どの範囲に効くか」が違います。
/model で切り替える(Enter と s の違い)
いちばん手軽なのは、Claude Codeの対話画面で /model opus(または /model claude-opus-5-5)と打つ方法です。引数を付けずに /model だけ打つと一覧が開き、そこから選べます。
一覧で選ぶときは、押すキーで効き方が変わります(v2.1.257以降)。
- Enter:切り替えたうえで、今後の既定モデルとして保存する。次に起動したときも同じモデルで始まる
- s:このセッションだけ切り替える。閉じれば元の既定モデルに戻る
使い分けの目安はシンプルです。「これからはずっとOpus 5.5で行く」と決めたならEnter、「この作業だけ別のモデルで試したい」ならsです。試しに別モデルに触ったつもりが、Enterで既定を上書きしていた、というのはよくある事故なので、お試しのときはsを押す癖を付けておくと安全です。
起動時に --model で指定する
Claude Codeを起動するときに、モデルを指定しておく方法もあります。
claude --model claude-opus-5-5claude --model opus(エイリアスで指定)
手元の claude --help でも、--model は「現在のセッションのモデル」を指定するオプションで、エイリアスとフルネームのどちらでも渡せると説明されていました。効く範囲はそのセッションだけです。
私たちはこの方法を、毎日決まった時刻に動かす自動処理(Claude Codeを対話なしで実行する使い方)で使っています。自動処理は「いつの間にか別のモデルで動いていた」が起きると品質や費用がぶれるので、起動コマンドにモデル名を必ず書いておく、という運用です。手元でも、Maxプランの認証のまま --model claude-opus-5-5 で起動すると、追加の設定なしでそのまま動きました。
環境変数と設定ファイルで固定する
残りの2つは、毎回指定しなくて済むように固定する方法です。
- 環境変数
ANTHROPIC_MODEL:シェルの設定に書いておけば、そのシェルから起動するClaude Code全部に効く - 設定ファイルの
"model":settings.jsonに書く。起動のたびに指定しなくても、そのモデルで始まる
前の章で触れたとおり、ここに書く値は opus のようなエイリアスにしておくと、次の世代が出たときに書き換える手間がありません。反対に、「検証が終わるまでは今のモデルに据え置きたい」ならフルネームで固定します。どちらが正しいというより、自動で乗り換わってほしいかどうかで決める設定です。
4つの方法の使い分け
方法 | 効く範囲 | 向いている場面 |
|---|---|---|
/model → Enter | 以後ずっと(既定を保存) | 今後はOpus 5.5で行くと決めたとき |
/model → s | このセッションだけ | 一時的に別モデルを試すとき |
--model | 起動したセッションだけ | 自動処理・スクリプトでモデルを明示したいとき |
ANTHROPIC_MODEL/設定ファイル | そのシェル/設定を書いた範囲 | 毎回の指定を省いて、いつも同じモデルで始めたいとき |

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Opus 5.5と一緒に押さえておきたいのがfast modeです。便利な反面、普段のプランとは別の財布から支払う仕組みなので、知らずにオンにすると想定外の請求になります。ここは手順より先に、仕組みを理解してください。
fast modeで何が変わるのか
fast modeは、対話画面で /fast と打つとオン・オフが切り替わります。公式ドキュメントの説明は次のとおりです。
- 応答が最大2.5倍速になる
- 品質は同じ。別の軽いモデルに切り替わるわけではない
- v2.1.280以降、fast modeの既定モデルはOpus 5.5
- 研究段階の提供(research preview)で、仕様や価格は今後変わる可能性がある
「速いけれど賢さが落ちるモード」ではなく、「同じ賢さのまま、お金を多く払って速く返してもらうモード」と考えると分かりやすいです。
支払いはプランの枠ではなく利用クレジットから
ここがいちばん誤解されやすい点です。Pro・Max・Team・Enterpriseのサブスクで使っていても、fast modeの分はプランの利用枠ではなく、利用クレジット(usage credits)から支払われます。プランの枠がまだ残っていても、fast modeをオンにした分はクレジットから引かれます。
そのため、利用クレジットを有効にしていない状態で /fast を打つと、「Fast mode requires usage credits」と表示されて使えません。このメッセージは故障ではなく、「先にクレジットを用意してください」という意味です。
API料金で見ると、fast modeの単価は入力$8/出力$40(100万トークンあたり・2026年9月23日時点)で、通常のOpus 5.5(入力$4/出力$20)の2倍です。速さが最大2.5倍になる代わりに、トークン単価は2倍になる、という関係です。契約前に最新の公式料金ページ(claude.com/pricing)でご確認ください。

fast modeはセッションの最初にオンにする
同じ作業でも、fast modeをいつオンにするかで費用が変わります。公式ドキュメントによると、会話の途中でオンにすると、それまでの会話全体を、fast modeのキャッシュなしの入力単価で1回まとめて支払うことになります。
少し補足します。Claude Codeは、同じ会話の中で繰り返し送る過去のやり取りを「キャッシュ」として安く読み直す仕組みを持っています。ところが途中でfast modeに切り替えると、それまで積み上がった会話をいったん割高な単価で読み込み直すことになります。会話が長くなっているほど、この1回分が大きくなります。
結論として、急ぎの作業だと分かっているなら、最初の指示を出す前に /fast をオンにするのが安く済む使い方です。「途中で遅いと感じたからオンにする」は、いちばん割高なタイミングだと覚えておいてください。
Team・Enterpriseは管理者の有効化が必要
TeamプランとEnterpriseプランでは、組織のOwner(管理者)がfast modeを有効にするまで使えません。有効になっていないと「Fast mode has been disabled by your organization」と表示されます。社内で使いたい場合は、個人で設定をいじる前に管理者へ依頼してください。
また、Amazon Bedrock・Google Cloud・Microsoft Foundry・Claude Platform on AWS経由では、fast modeそのものが使えません。これらの経路でClaude Codeを動かしている会社は、fast modeは選択肢から外して考えてください。
ここで挙げたエラー表示が出たときの切り分けは、先に紹介した「使えない・出てこないときの確認手順」の記事で扱っています。
fast modeを使うべき場面、使わなくていい場面
私たちの判断基準は、「待ち時間が人の手を止めているかどうか」です。
- 使う:打ち合わせ中に画面を共有しながら直す、公開直前の修正を急ぐなど、Claude Codeの返事を人が待っている時間そのものが損になる場面
- 使わない:寝ている間や別作業中に回す処理、急がない調査や下書き。待ち時間がコストにならないなら、2倍の単価を払う理由がない
そもそも、Opus 5.5は通常モードでも前世代より速くなっています。Anthropicは、Opus 5.5の出力生成がOpus 5より30%以上速いと発表しています。私たちの手元の小さな課題(各3回)でも、既定設定のままOpus 5より約3割短い時間で終わりましたが、回ごとのばらつきが大きく出ました。
まずは通常モードで使ってみて、それでも待ち時間が気になる作業だけfast modeに回す、という順番をおすすめします。Opus 5と比べてどれだけ変わったのか、乗り換えるべきかの判断材料は次の記事にまとめています。
effortの設定は別記事で
Opus 5.5で見落としやすいのが、考える深さを決める「effort」の既定値が、Opus 5のhighからmediumに下がった点です。/effort や起動時の --effort で変えられますが、設定ファイルの書き方によっては指定が効かない落とし穴もあります。どの作業でどのeffortを選ぶべきか、速さ・費用・品質がどう変わるかは、次の記事で詳しく説明しています。
Opus 5.5を軸に、モデルを役割分担させる
Opus 5.5が既定になったからといって、すべての作業を1つのモデルで回す必要はありません。公式のモデル一覧も、「迷ったら大半の用途はOpus 5.5から始める。より難しい推論や長時間のエージェント作業、またはOpus 5.5を高effortにしても足りない場合はFable 5.1」と案内しています。
実務では、普段の作業はOpus 5.5に任せ、手に負えない難所だけ上位モデルに回す、という分担が現実的です。この章で紹介した「sでセッションだけ切り替える」「--modelで処理ごとに指定する」は、まさにこの分担のための道具です。複数のモデルに役割を割り振る具体的な組み方は、次の記事で解説しています。
まとめ:確認→必要なら切り替え→fast modeは最初に判断
Claude CodeでOpus 5.5を使う工程を振り返ります。
claude --versionでv2.1.280以降かを確かめる。足りなければ更新する- Pro・Max・Team・Enterprise・APIなら既定がOpus 5.5。
/modelで今のモデルを確かめる(Foundry経由は既定がSonnet 4.5なので要切り替え) - 切り替えは
/model(Enter=既定を保存/s=このセッションだけ)、--model、ANTHROPIC_MODEL、設定ファイルの"model"。自動で乗り換えたいならエイリアスopusで書く - fast modeは最大2.5倍速・同じ品質。支払いはプランの枠ではなく利用クレジットから。単価は通常の2倍
- fast modeは会話の途中ではなく、セッションの最初にオンにするほうが安い。Team・EnterpriseはOwnerの有効化が必要
- fast modeを付ける前に、まず通常モードで試す。Opus 5.5は通常モードでもOpus 5より速くなっている(公式発表で出力生成30%以上)
株式会社Fyveでは、Claude Codeを業務に組み込むときのモデル選び・運用ルールづくりも含めて支援しています。新しいモデルが出るたびに設定を見直す手間を減らしたい方は、まずエイリアスでの指定と、fast modeを使う場面の線引きから始めてみてください。
最新AI「4モデル」、実務で比べてみた。

Opus 5.5・Opus 5・Fable 5.1・GPT-6 Astra に同じ5つの仕事を投げた実測(全31ページ)
公式ベンチでは、Opus 5.5 が上位の Fable 5.1 や GPT-6 Astra を多くの項目で上回りました。では実際の仕事ではどうか。LP・CSV集計・営業スライド・3D商品ページ・請求書の5つを4モデルに同じ条件で頼み、時間・費用・出来を全部並べました。正解のある課題は4モデルとも全問正解。差が出たのは、速さと費用と、細かい指示の守り方でした。
- 5つの仕事 × 4モデル=20本の実行記録を、時間と費用まで全件掲載
- 成果物そのものを4つ並べて比較(LP・スライド・回せる3D)
- Opus 5 と同じ作り込みを、Opus 5.5 がどれだけ短く終えたか
- 細かい指示を最後まで守ったのはどれか——仕事別の早見表と判断フローつき
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