Codex for Biz
2026/07/05Codex
AI活用

Codexの/initコマンドの使い方|app composerでプロジェクトを素早く初期化

Codexの/initコマンドの使い方|app composerでプロジェクトを素早く初期化

「新しいプロジェクトでCodexを使い始めるたびに、コーディング規約やセットアップ手順を毎回同じように説明し直している」——複数の案件やプロジェクトを並行して抱えている担当者ほど、この手間を負担に感じます。

結論から言うと、2026年6月にCodexアプリのapp composerに追加された/initコマンドを使えば、プロジェクトの前提情報をまとめたファイルのひな形を数秒で生成でき、以降のやりとりでは同じ説明を繰り返す必要がなくなります。

株式会社Fyveは中小企業のAI活用顧問として、Claude CodeやCodexを日常業務に組み込む支援を行っています。本記事では、私が実際に確認した公式情報をもとに、/initコマンドが何をしてくれるのか、どう使えば立ち上げが早くなるのかを解説します。

/initとは(app composerとあわせて理解する)

Codexには、ターミナルで使うCLI版のほかに、macOSとWindowsで使えるデスクトップアプリ版が用意されています。公式ドキュメントによると、このアプリは「複数のCodexスレッドを並行して作業するためのデスクトップ環境で、worktreeサポート・自動化・Git機能を備える」ものです。1つの画面で複数のプロジェクトを同時に進められる点が特徴です。

このアプリの中でCodexにメッセージを送る入力欄がcomposer(スレッドコンポーザー)です。ここに/を入力すると、あらかじめ用意されたスラッシュコマンドの候補が表示され、選ぶだけで定型の操作を呼び出せます。長い指示文をそのつど打ち込まなくても、決まった処理をコマンド1つで再現できる点が、スラッシュコマンド全般の狙いです。

これまでも/initと同種の初期化処理はCodexのCLI版に存在していましたが、ターミナル操作に慣れていない担当者にとっては、コマンドを打つこと自体がハードルになっていました。app composer上で候補から選ぶだけで呼び出せるようになったことで、CLIを普段使わない担当者でも同じ初期化処理に手が届くようになった、というのが今回の変更の実務的な意味です。

/initは、2026年6月11日公開のCodexアプリ26.611で、このapp composerに新しく追加されたコマンドです。公式の変更履歴には「app composerに/initコマンドを追加し、CLI版と同じ初期化ワークフローでプロジェクトの説明ファイルを作成できるようにした」という趣旨の記載があります。つまり、これまでCLIでしか呼び出せなかった初期化の仕組みが、デスクトップアプリの画面からも使えるようになったということです。

何をしてくれるか(初期セットアップとコンテキスト整備)

/initを実行すると、Codexは現在開いているプロジェクトの内容を踏まえて、AGENTS.mdというファイルのひな形をプロジェクトの直下に生成します。公式ドキュメントの表現では「現在のプロジェクト用にAGENTS.mdのスキャフォールドを生成する」コマンドと説明されています。

AGENTS.mdは、Codexがセッションを開始する前に読み込む「プロジェクトの前提情報を書いておく場所」です。公式ガイドによると、ここには次のような内容を書いておくことが想定されています。

  • プロジェクト固有のコーディング規約・命名ルールなどの基準
  • 環境構築の手順やテストの実行方法(セットアップコマンド)
  • チーム・案件ごとの作業上の取り決め
  • 特定のディレクトリだけに適用したい個別ルール(サブディレクトリごとの上書き)

Codexはセッションの立ち上がり時に、グローバル設定(~/.codex/AGENTS.md)からプロジェクトのルート、さらに現在作業しているディレクトリまでを順番にたどってAGENTS.mdを探し、見つかったファイルを空行でつなげて1つの指示として読み込みます。下位のディレクトリに置かれたファイルほど優先される仕組みになっているため、プロジェクト全体の基本方針と、特定フォルダだけの細かいルールを両立させやすくなっています。

Codexの/initコマンド実行前後で立ち上げの流れがどう変わるかを比較した図
読者特典・無料ダウンロードひとりAI経営 全体マップ無料でダウンロード

使い方の流れ

app composerでの操作手順はシンプルです。

  • Step1:Codexアプリでプロジェクトを開き、composer(メッセージ入力欄)に/を入力する
  • Step2:表示された候補から/initを選ぶ(そのまま/initと打ってEnterでも呼び出せます)
  • Step3:Codexが現在のプロジェクトの構成を踏まえてAGENTS.mdのひな形を生成する
  • Step4:生成された内容を開き、実際のコーディング規約・セットアップコマンド・チームの取り決めに合わせて加筆・修正する
  • Step5:以降そのプロジェクトで新しいスレッドを開くたびに、CodexがAGENTS.mdを自動で読み込んだ状態からやりとりが始まる

すでにAGENTS.mdが存在するプロジェクトで/initを実行した場合の具体的な挙動(上書きされるのか、追記されるのか等)は、公式ドキュメントに明確な記載が見当たりませんでした。既存のプロジェクトで試す際は、念のため一度バックアップを取ってから実行するか、最新の公式情報で確認することをおすすめします。

操作の型を1つ覚えるだけで初期セットアップが完結する手軽さは、繰り返し作業をコマンド化して呼び出す発想と共通しています。操作そのものを再利用する仕組みに関心がある方は、こちらの記事もあわせて参考にしてください。

Codexのrecord & replayで操作をスキル化する方法(macOS)
CodexCodexのrecord & replayで操作をスキル化する方法(macOS)

実務での立ち上げがどう変わるか

Codexアプリは複数のスレッドを並行して進める前提の作りになっているため、案件やプロジェクトを掛け持ちする実務では、プロジェクトを切り替えるたびに「このプロジェクトではどんなルールで進めているか」を思い出す・説明し直す手間が発生しがちです。/initでAGENTS.mdを用意しておけば、この前提情報がプロジェクトに紐づいた状態になり、新しいスレッドを開いた瞬間からCodexが同じ前提を踏まえて応答してくれます。

Codexの/initコマンドが整えるプロジェクト情報の一覧図

私自身、複数のクライアントの業務自動化を並行して支援する立場から見ても、この「プロジェクトごとに前提を固定できる」仕組みは実務上の価値が大きいと感じています。特に次のような場面で効果を実感しやすいはずです。

  • 新しいプロジェクトを立ち上げるたび:最初に/initを1回実行しておけば、以降の指示出しが「毎回ゼロから説明する」状態から「差分だけ伝える」状態に変わる
  • 複数人・複数案件を掛け持ちする場合:プロジェクトごとにAGENTS.mdを整えておくことで、誰が触っても同じ前提でCodexとやりとりできる
  • 非エンジニアの担当者が引き継ぐ場合:口頭やチャット履歴に散らばっていたルールが1つのファイルにまとまるため、引き継ぎ時に読んでもらうだけで済む

いずれも「AIに毎回同じ説明をする」という地味だが積み重なる手間を減らす効果であり、派手な新機能ではありませんが、プロジェクト数が増えるほど効いてくる整備だと捉えています。特に、複数の業務システムやクライアント案件を横並びで進める体制では、プロジェクトを開くたびに前提をすり合わせる時間そのものがコストになります。その初動を1つのファイルに肩代わりさせられる点に、地味ながら確かな価値があると感じています。Codex全体の他のアップデートも含めて把握しておきたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

OpenAI Codex 完全ガイド|全体像とできること
CodexOpenAI Codex 完全ガイド|全体像とできること

よくある質問

Q. /initコマンドは何をしてくれるのですか?

A. Codexアプリのapp composerで/initと入力すると、現在開いているプロジェクト用にAGENTS.mdというファイルのひな形を生成します。ここにコーディング規約やセットアップ手順などプロジェクトの前提情報をまとめておくことで、以降のやりとりで同じ説明を繰り返さずに済みます。

Q. CLI版の/initと、app composerの/initは同じものですか?

A. 公式の変更履歴では「CLI版と同じ初期化ワークフロー」と説明されています。呼び出す画面がターミナルかデスクトップアプリかの違いで、生成される内容や目的は共通していると考えてよさそうです。

Q. AGENTS.mdはどこに保存されますか?

A. プロジェクトのルートディレクトリに生成されます。これとは別に、すべてのプロジェクトに共通させたい設定は~/.codex/AGENTS.mdというグローバルな場所に置くこともでき、Codexはグローバル→プロジェクト→現在のディレクトリの順で見つかったファイルをつなげて読み込みます。

Q. すでにAGENTS.mdがあるプロジェクトで/initを実行するとどうなりますか?

A. 上書きされるのか、既存の内容を踏まえて追記されるのか、公式ドキュメントでは明確に確認できませんでした。既存ファイルがある状態で試す場合は、事前にバックアップを取るか、最新の公式情報で挙動を確認してから実行することをおすすめします。

Q. 非エンジニアの担当者でも使えますか?

A. 操作自体はcomposerで/initと入力するだけなので、特別な知識は不要です。ただし生成されたAGENTS.mdの内容を実務に合った形に整えるには、業務の手順やルールを言語化する作業が必要になります。最初の1回は、実際に手を動かす担当者と一緒に内容を確認しながら整えるとスムーズです。

Q. AGENTS.mdには具体的に何を書けばよいですか?

A. 公式ガイドでは、コーディング規約・環境構築やテストの手順・チームでの作業上の取り決め・特定フォルダだけに適用したい個別ルールなどが例として挙げられています。まずは「毎回説明し直している内容」を書き出すところから始めると整理しやすくなります。

Q. /initを使わずにCodexを使い続けるとどうなりますか?

A. 使えなくなるわけではありませんが、プロジェクトの前提情報がファイルにまとまっていないため、新しいスレッドを開くたびに同じ説明を繰り返す、あるいは説明が足りずに意図と異なる作業をされる、といった手間が発生しやすくなります。

まとめ

/initは、Codexアプリのapp composerに2026年6月に追加された、プロジェクトの初期セットアップを素早く整えるコマンドです。実行するとAGENTS.mdのひな形が生成され、コーディング規約やセットアップ手順などの前提情報を1つのファイルにまとめられます。

派手な新機能ではありませんが、複数のプロジェクトやスレッドを並行して進める実務ほど、「毎回同じ説明をし直す手間」を減らす効果を実感しやすい整備だと言えます。

  • /initはapp composerで/と入力し候補から選ぶだけで呼び出せる
  • 実行するとAGENTS.mdのひな形がプロジェクトルートに生成される
  • AGENTS.mdにはコーディング規約・セットアップ手順・チームの取り決め・ディレクトリ別ルールなどを書いておける
  • Codexはセッション開始時にグローバル→プロジェクト→現在のディレクトリの順でAGENTS.mdを読み込む
  • 既存ファイルがある場合の上書き挙動など、公式情報で確認できない部分は断定せず最新のドキュメントで確認する
この記事を読んでいるあなたへ無料プレゼント

ひとりAI経営 全体マップ

AIエージェントで1人会社を丸ごと運営する、全業務の見取り図(全33ページ)

集客から経理まで、実在する1人会社の全業務を「何を・どのAIに・どこまで任せているか」の分担表つきで公開。8つの工程ごとに、実際に動いている仕組みと自動化度(10点満点)を正直に載せた、実運用そのままの全体地図です。

  • 全業務 × 動かす仕組み × 自動化度(10点満点)の分担表
  • 調査 → 集客 → 商談 → 経理まで、8工程の見取り図
  • お金と対外送信をAIに触らせない「3段階ルール」
  • 使用ツール早見表と、今日からの最初の一歩

毎週金曜の無料ニュースレター「ひとりAI経営」の購読特典です。メール登録後すぐ、ダウンロードページのご案内が届きます。解除はいつでも1クリック。

← 記事一覧に戻る

御社の業務に合わせたCodex導入支援

「AIツールを導入したが、現場で使われない」を終わらせる。
業務課題のヒアリングから設計、ハンズオン実践、運用定着まで一貫して支援します。

無料AI活用診断を受ける料金とサービス一覧を見る →
© 2025 Fyve Inc. All rights reserved.