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2026/10/21Claude Code
スキル実測比較Skills活用AI活用非エンジニア向け

Kami skill|Claude Codeで一枚資料をPDFにする使い方

Kami skill|Claude Codeで一枚資料をPDFにする使い方

「会議用の資料をA4一枚にまとめたいけれど、Wordで整えるのに毎回時間がかかる」「AIに作らせるとどれも同じ灰色の平らな見た目になる」——資料づくりを任せたい人ほど、この不満を抱えます。

結論から言うと、Kamiは「A4一枚の資料」「履歴書」「スライド」などを、決まった見た目の型に中身を入れてPDFにするClaude Codeのスキルです。私が架空の会社の新サービス案で試したところ、スキル名を言わなくても自動で選ばれ、1ページのPDFを作りました。ただし、PDFを作る部品(pango)とフォントを約65MB入れる必要があり、所要は約4分半、スキルなしの約46秒より長くかかりました。

株式会社Fyveは、AI導入を支援する会社として、Claude Codeのスキルを実際に入れて試した結果を記事にしています。この記事では、Kamiとは何か、入れ方、頼み方、スキルなしとの比較、安全面と向かない場面まで、試した範囲だけを書きます。試した会社は「架空の会社(手作り家具を売る従業員12名の会社)」で、実在の会社の資料は使っていません。

Kami skillとは|資料を「紙の型」に入れてPDFにするClaude Codeのスキル

Kami(紙、かみ)は、tw93氏がGitHubで公開しているスキルです。同じ作者のMole(Mac用の掃除アプリ)・Kaku・Wazaとは別の、資料づくり担当という位置づけで、READMEには「Good content deserves good paper」(良い中身には良い紙を)とあります。ライセンスはMITで、スター数は2026年10月21日時点で12,035、版はv1.18.0、最後の更新は2026年10月20日です。skills.shでの導入数は13.1Kでした。

特徴は、見た目が最初から決まっていることです。READMEによると、地は生成り色(#f5f4ed)、差し色は紺(#1B365D)、本文は明朝系の書体で、文字の大きさと余白で見出しと本文を分けます。型は次の8種類と、製品紹介のランディングページ1種です。

  • 一枚資料(One-Pager):経営会議や投資家向けの1枚
  • 長文(Long Doc):白書や報告書
  • 手紙(Letter):正式な依頼文・辞職願・推薦状
  • 作品集(Portfolio):事例を見せる資料
  • 履歴書(Resume)
  • スライド(Slides):PDFが標準で、頼めば編集できるPowerPointも出せる
  • 株式レポート(Equity Report)・更新履歴(Changelog)

仕組みは、頼まれた内容を読み手・目的・載せる数字などに整理してcontent.jsonに書き、型(HTML)に流し込み、検査してからPDFにする、という順番です。検査は、はみ出し・内容の抜け・ページ数・実際に使われたフォントを機械が確かめ、最後にページの画像を見て直す手順までSKILL.mdに書かれています。

Kamiが一枚資料を作る流れ。自動発動、整理、型に入れる、検査、PDFと画像の5段階と、Kamiありとスキルなしの時間・費用・見た目の比較表

仕事での使い道|どんな場面でKamiを使うか

READMEとSKILL.mdから読み取れる使い道は、会社の仕事に置き換えると次のとおりです。このうち私が実際に試したのは、1つ目だけです。

  • 経営会議・社内会議で配る一枚資料:新サービス案、企画の要点、採算の概要(試した)
  • 提案の要約資料:お客様に渡す一枚の概要(試していない)
  • 履歴書・職務経歴書:2ページの型がある(試していない)
  • 登壇・社内勉強会のスライド:PDFが標準(試していない)
  • 事例を並べる作品集・実績集(試していない)

「毎回同じ見た目で出したい」という場面に向いています。会社のロゴや色を決めておくと使い回せる「ブランド設定」(~/.config/kami/brand.md)の仕組みもありますが、今回は試していません。

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Kamiの入れ方|READMEにある3つの方法と必要なもの

READMEにある入れ方は3つです。

1. 複数のAIツールで共用する入れ方(npx)

npx skills add tw93/kami -a claude-code codex cursor -g -y

共用のスキル置き場(~/.agents/skills)に1つ入れ、Claude Codeにはそこからつなぎます。更新はnpx skills update -g -yです。

2. Claude Codeのプラグインとして入れる方法(Claude Code v2.1.142以降)

/plugin marketplace add tw93/kami
/plugin install kami@kami

この場合、呼び出し名は/kami:kamiになります。更新はclaude plugin update kamiです。

3. Claude Desktopに入れる方法:リリースページのkami.zip(GitHubの「Source code」のZIPではない方)をダウンロードし、「Customize」→「Skills」→「+」→「Create skill」から上げます。

私は普段の環境を汚さないために、上の3つのどれも使わず、リポジトリのskills/kami/フォルダを試験用の作業フォルダの.claude/skills/kami/へコピーして試しました。READMEの入れ方そのものは実行していません。

必要なもの

  • Python 3と、PDFにするWeasyPrint(pypdf・pymupdfも使う)。説明書の案内はpip install weasyprint pypdf pymupdf --break-system-packagesです
  • pango(WeasyPrintの下で動く文字描画の部品)。Macではbrew install pangoで入れます。今回の私のMacには入っておらず、これがないとPDFが作れませんでした
  • 日本語のセリフ体のフォント。足りなければensure-fonts.shが自動で取りに行きます(後述)
  • 任意:編集できるPowerPointを出すならpython-pptx、数式を使うならNode.jsとMathJax
  • WindowsはWSL(Ubuntu)で使うとREADMEにあります(試していません)

Claude Codeにこう頼む|実際に出した日本語の依頼

README(日本語版)には「スタートアップ向けの一枚資料を作って」「履歴書を作って」「登壇用スライドを作って」といった例があり、スラッシュコマンドは不要で、自然な頼み方で自動で選ばれる作りです。私が実際に出した依頼は次の1文です。スキル名は入れていません。

work/new-service.md にある家具の定期メンテナンス便の新サービス案を、社内の経営会議で配る A4 一枚の資料にして、PDFで出してください。

頼み方のコツは、「誰に配るか」「何枚か」「どの形式か」を最初に書くことです。SKILL.mdには、読み手・目的・形式・ページ数を先に決めて一言で確認してから進める手順があり、質問は最大1回、2つまでと決まっています。今回は聞き返されず、そのまま進みました。

試した結果|架空の会社の新サービス案を、A4一枚のPDFに

試した題材は、架空の会社(手作り家具を売る従業員12名の会社)の新サービス案「家具の定期メンテナンス便(月額)」のメモです。料金3プラン・原価と粗利の見積もり・心配な点が書かれたA4で1枚に満たない長さのメモで、これを経営会議で配る1枚にしてもらいました。Claude Codeはsonnetで、権限は自動許可の設定、スキルを入れた作業フォルダと、スキルなしの別フォルダの2か所で同じ依頼を1回ずつ出しています。

Claude Codeに出した依頼文と、Kamiが自動で選ばれて返した答えの画面。判定はREADY、ページ数は1

発動:スキル名を言わなくても自動で選ばれた

依頼文にKamiという名前は入れていませんが、最初の操作でSkill kamiが呼ばれました。「A4一枚の資料」「PDF」という言葉が、スキルの説明(資料・PDF・一枚紙の組版)と合ったためと見られます(理由は推測です)。

できあがったもの

1ページのA4のPDF(約209KB)ができました。生成り色の紙に、上から「大きな数字4つ(粗利率55%・63%、月16件、アンケート期限11月5日)」「導語」「概要」「料金と採算の表」「職人の時間の制約/未決の点の2段組み」「次の一手」の順です。

Kamiが作った家具の定期メンテナンス便のA4一枚資料。生成り色の地に紺の大きな数字、料金表、2段組みの箇条書き

数字は原資料と一致していました。年間売上35,760円・59,760円、年間原価約13,200円・26,400円、粗利約22,500円(約63%)・約33,000円(約55%)、月16件、11月5日のいずれも合っています。原資料に原価の見積もりがない「配送のみ」プランは、表で「―」にして注記が付きました。元資料にない試算は入れず、答えにも「入れていません」と書かれていました。

直しの手順:検査で2回止まった

最初の検査(--deliver)はエラーでした。1つは「内容の文言が本文に無い」というもの、もう1つは「日本語の本文がセリフ体で描かれていない」というフォントのエラーです。フォントを入れ直し、画像を見て、見出しの折り返しや数字の切れを2回直して、最終は「エラー0・警告1(行末に1文字だけ残る箇所)」で終わりました。この「自分で検査して直す」ところが、普通にHTMLを書かせるのとの大きな違いです。

スキルなしとの違い|同じ依頼を、スキルなしでも出した

読者がいちばん知りたいのは「入れると何が変わるか」なので、スキルを入れていない別のフォルダで同じ依頼を出しました(Skillの呼び出しが0回であることは記録で確認しています)。

Kamiあり

スキルなし

時間

約4分32秒(22ターン)

約46秒(9ターン)

費用(sonnet)

約$0.39

約$0.14

出力トークン

11,309

4,349

ページ数

1ページ

1ページ

見た目

生成り色の地・セリフ体・紺

白地・ゴシック体・茶の見出し帯

追加で入れたもの

pango・フォント約65MB

なし(Macにあるブラウザで出力)

スキルなしで同じ依頼を出して作られた家具の定期メンテナンス便のA4一枚資料。白地にゴシック体と茶色の見出し

スキルなしは、Macに入っていたブラウザの印刷機能でPDFを作り、46秒で1ページに収めました。読みやすい普通の社内文書で、内容の網羅はむしろ厚く、「主なリスクと対応案」の表と「お願いしたい判断」まで付いています。月16訪問から「スタンダードなら約48契約、ライトなら約96契約が1人分の上限」と自分で計算して載せ、答えでその点を開示していました(計算は合っています)。

違いは、数字を主役にした紙面の階層と、資料としての「見栄え」です。Kamiは大きな数字・導語・表の順に目が流れ、そのまま配れる印象でした。一方、情報量や判断の依頼の書きぶりはスキルなしのほうが厚く、見た目の差は好みの範囲とも言えます。時間と費用はKamiのほうが約6倍・約2.8倍かかりました。1回の試しの結果で、依頼や中身によって変わる可能性があります。

うまくいかなかった点・つまずき

  • pangoがなくPDFが作れず、Claudeがbrew install pangoを自分で実行した。今回は自動許可の設定で動かしていたため、確認なしでMac全体にpangoと依存部品が入りました。通常の権限設定なら確認が出るはずですが、今回は試していません
  • フォントを約65MB、自動で取得してPCに入れる。ensure-fonts.shが配布サイト(jsDelivr系)から4ファイルをダウンロードし、~/.local/share/fonts/kami/に置きました
  • 日本語の字形が中国語の書体になる。同梱のセリフ体は中国語の書体(TsangerJinKai02)で、日本語の長音記号「ー」が細く、少し緩く見えました。実行したClaude自身も最終の答えでこの点を断っています。READMEの日本語の既定は游明朝(OS付属)ですが、私のMacにはなく、今回はこの書体が使われました
  • 最終版の見直しは未了と答えに書かれていた。最後の2回の修正後に画像を見ていない、という開示です。私がPDFを開いて、切れや重なりがないことは確かめました

Kamiの安全面|何を外に送るか、何を実行するか

入れる前に、SKILL.md(約20KB)、scriptsの全ファイル、プラグインの定義を読みました。確認できた範囲は次のとおりです。

  • 通信は3か所:①check-update.shが1日に1回、GitHubの最新リリースを確認します(文書の内容は送りません。~/.cache/kami/update-checkedに日付を書きます)。②ensure-fonts.shはフォントを取得するだけです。③brand_extract.pyは、ブランドのサイトのURLを渡したときだけ、そのページを取得します
  • 実行するもの:WeasyPrint・pdffontsなど検査用のコマンド。数式を使うときだけnpm ci --ignore-scripts(スクリプトを実行しない指定)でMathJaxを入れます。allowed-tools(使えるツールの制限)の指定はありません
  • 認証情報:読み取る処理は見つかりませんでした。検知を避ける動きも見つかりませんでした
  • MCPサーバー(mcp_server.py):任意で、ローカルのHTMLを読んでPDFにします。READMEは「信頼できるローカルのHTMLだけを渡す」よう注意しています(試していません)
  • 書体のライセンス:READMEに「TsangerJinKai02は個人利用のみ無料、商用はtsanger.cnのライセンスが必要」とあります。会社の資料で配るなら、この書体を使い続けてよいか確認が要ります

安全面で入れずに止まる理由は見つかりませんでした。ただし、読んだのは中身で、すべてのコードの挙動を実行して確かめたわけではありません。

向かない場面

  • とにかく早く・安く1枚を出したい:スキルなしでも46秒で1ページのPDFは出ます。Kamiは約4分半・約2.8倍の費用でした
  • PCに部品やフォントを入れたくない環境:会社支給のPCなど。pangoとフォント約65MBが要ります
  • 会社のロゴ・色・書式がすでに決まっている資料:Kamiの紙色と紺が前提です。ブランド設定で寄せられますが、今回は試していません
  • 書体の商用ライセンスを確認できない場合:上のとおりです
  • 日本語の字形にこだわる資料:READMEで日本語は「フォールバックと配置の確認つき」の対応で、英語・中国語ほど完成していないと書かれています。長音記号の細さは今回見えました
  • 編集したいWord・Excelの書類:KamiはPDF(と画像・PowerPoint)の組版で、Word・Excelの編集は役割が違います

試していないこと

  • 履歴書・スライド・長文・手紙・作品集・株式レポートなどの他の型
  • 英語・中国語・韓国語の資料、日本語専用のテンプレート
  • PowerPoint(PPTX)とMarpの出力
  • ブランド設定(brand.md)、MCPサーバー、ランディングページ、数式
  • READMEの入れ方3つ(npx・プラグイン・Claude Desktop)そのもの
  • スキル名を言っての呼び出し、Windows(WSL)での動作

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まとめ|Kamiを使う前のチェックリスト

  • □ 欲しいものは「配れる見た目のPDF」か(編集するWord・Excelではない)
  • □ 約4分半・スキルなしの約2.8倍の費用がかかってもよいか(1回の試しの数字)
  • □ pango(Macはbrew install pango)とフォント約65MBをPCに入れてよいか
  • □ 書体TsangerJinKai02の商用ライセンスを確認したか(会社の資料の場合)
  • □ 日本語の字形(特に長音記号「ー」)を、できあがりのPDFで目で確かめたか
  • □ 最後に数字と固有名詞を、元の資料と見比べたか
  • □ 通信は、更新確認・フォント取得・ブランドURLの取得だけと理解したか

株式会社Fyveは、他のスキルも同じ手順(中身を読む、隔離して入れる、架空の会社の仕事で試す、スキルなしと比べる)で確かめて記事にしていきます。

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