Claude CodeのCodexプラグイン|導入と使い分け
「Claude Codeで書いたコードを、別の会社のAIにも見てもらいたい」「Codexに任せたいけれど、ターミナルを行き来するのが面倒」——Claude CodeとCodexを両方契約していると、誰もがこの悩みに当たります。
結論から言うと、OpenAIが公開しているClaude Code用のCodexプラグイン(codex-plugin-cc)を入れれば、Claude Codeのセッションの中から /codex:review でCodexにレビューさせ、/codex:rescue で作業を丸ごと渡せます。導入はコマンド4つで終わり、使用量はClaude側ではなくCodex側の上限に数えられます。
株式会社Fyveは、2026年7月からこのプラグインを社内の作業用プロジェクトで有効にし、重い判断のときに「2人目の回答者」としてCodexを呼んでいます。この記事では、公式のREADME(2026年10月28日時点・v1.0.6)をもとに導入手順と全コマンドの使い分けを整理し、私たちが実際にどこで使い、どこでは使わないと決めたかをお伝えします。
Claude CodeのCodexプラグイン(codex-plugin-cc)とは
Codexプラグインは、OpenAIが2026年3月31日に公開したClaude Code向けの公式プラグインです。リポジトリは openai/codex-plugin-cc、ライセンスはApache-2.0で、最新版は2026年7月8日公開のv1.0.6です(2026年10月28日時点・GitHubのリリース一覧で確認)。
READMEの説明は「Claude Codeの中からCodexを使い、コードレビューや作業の委任をする」の1文です。Claude Codeをすでに使っている人が、いまの作業の流れを変えずにCodexを試せるように作られています。
仕組み:手元のCodex CLIをそのまま呼ぶ
プラグインは別の実行環境を持ちません。同じマシンに入っているCodex CLIと、その中の「Codex app server」を経由して動きます。READMEのFAQには、次の3点が明記されています。
- 同じCodexを使う:直接
codexコマンドで使うときと同じインストールです - 同じログイン状態を使う:すでにCodexにログインしているマシンなら、追加の設定なしで動きます
- 同じ作業フォルダと環境を使う:Claude Codeを開いているリポジトリに対して、Codexがそのまま動きます
このため、~/.codex/config.toml に書いたモデルや推論の強さ(reasoning effort)の設定も、プラグイン経由の呼び出しにそのまま効きます。
使えるコマンドの一覧
コマンド | 役割 | 書き換え |
|---|---|---|
| 通常のコードレビュー(Codex内の | しない(読み取りのみ) |
| 設計や判断そのものを疑う、焦点を指定できるレビュー | しない(読み取りのみ) |
| 調査・修正などの作業をCodexに渡す | する |
| いまのClaude Codeの会話をCodexのスレッドに移す | — |
| 実行中・直近のCodexの作業を表示 | — |
| 終わった作業の最終出力を表示 | — |
| 実行中の作業を止める | — |
| インストールとログインの確認、レビューゲートの切り替え | — |
公開直後に紹介された時点のコマンドは6つでしたが、その後 /codex:transfer が加わっています。古い紹介記事を見て導入する場合は、READMEの最新版と見比べてください。

Codexプラグインの導入手順
必要なもの
- ChatGPTのサブスクリプション(無料プランを含む)か、OpenAIのAPIキー。使った分はCodexの使用量の上限に数えられます
- Node.js 18.18以上
- Claude Code本体(プラグイン機能が使える版)
手順1〜4:マーケットプレイス追加からセットアップまで
Claude Codeのセッションの中で、次の4つを順に打ちます。
/plugin marketplace add openai/codex-plugin-cc
/plugin install codex@openai-codex
/reload-plugins
/codex:setup1行目でOpenAIのマーケットプレイスを登録し、2行目でプラグインを入れ、3行目で読み込み直します。最後の /codex:setup が、Codexが使える状態かを確かめます。
Codex CLIが入っていない場合、npmが使える環境なら /codex:setup がその場でインストールを提案します。自分で入れたいときは、ターミナルで次を実行します。
npm install -g @openai/codexCodexは入っているがログインしていない場合は、Claude Codeの中で !codex login と打ちます(先頭の ! はClaude Codeからシェルのコマンドを実行する記法です)。codex login はChatGPTアカウントとAPIキーのどちらでのログインにも対応しています。
入ったかどうかの確かめ方
導入に成功すると、次の2つが見えるようになります。
- スラッシュコマンドの候補に
/codex:で始まるコマンドが並ぶ /agentsの一覧にcodex:codex-rescueというサブエージェントが出る
READMEがすすめる最初の動作確認は、裏で走らせるレビューです。
/codex:review --background
/codex:status
/codex:result私たちはプラグインの有効化をプロジェクトの設定ファイル(.claude/settings.json の enabledPlugins)に書いています。こうしておくと、同じリポジトリを開くどのセッションでもプラグインが有効になり、マシンを替えても設定を探し直す必要がありません。

/codex:review:いつものコードレビュー
/codex:review は、いまの作業に対して通常のCodexレビューをかけます。READMEによれば、Codexの中で直接 /review を実行したときと同じ品質のレビューです。
- 引数なし:まだコミットしていない変更をレビュー
--base main:いまのブランチをmainと比べてレビュー--background:裏で走らせ、終わったら/codex:resultで読む--wait:終わるまで待つ
このコマンドは読み取りだけで、コードを書き換えません。そのかわり焦点の指定ができません。「ここを重点的に見て」という文を後ろに足しても受け付けない設計です。複数ファイルにまたがる変更は時間がかかるため、READMEは裏で走らせることをすすめています。
/codex:adversarial-review:判断そのものを疑わせる
/codex:adversarial-review は、実装の細部ではなく「その作り方で本当によかったのか」を問い直すレビューです。前提・トレードオフ・壊れ方・より安全で単純な別案がなかったかを見ます。
対象の選び方(--base)や --background・--wait は /codex:review と同じで、違いはフラグの後ろに焦点の文を書けることです。
/codex:adversarial-review --base main challenge whether this was the right caching and retry design
/codex:adversarial-review --background look for race conditions and question the chosen approachREADMEが挙げる使いどころは、出荷前に方向性まで含めて叩きたいとき、そして認証・データの消失・巻き戻し・競合状態・信頼性といった壊れると痛い領域を重点的に見たいときです。こちらも読み取りのみで、修正はしません。
2つのレビューの使い分け
/codex:review | /codex:adversarial-review | |
|---|---|---|
見るもの | コードの不具合・書き方 | 設計の判断・前提・別案 |
焦点の指定 | できない | できる(フラグの後ろに文で書く) |
向く場面 | コミット前・PR前の日常のチェック | 出荷前、壊れると痛い変更 |
書き換え | しない | しない |
私たちの判断基準は単純です。「この変更にバグがないか」を知りたいなら /codex:review、「この方針で進めてよいか」を知りたいなら /codex:adversarial-review を使います。後者は焦点を書かないと話が広がりやすいので、気になっている点を1つに絞って書くのがコツです。
/codex:rescue:作業をCodexに丸ごと渡す
/codex:rescue は、codex:codex-rescue サブエージェントを通じて作業をCodexに渡します。レビュー系と違い、こちらはコードを書き換えます。
/codex:rescue investigate why the tests started failing
/codex:rescue fix the failing test with the smallest safe patch
/codex:rescue --resume apply the top fix from the last run
/codex:rescue --background investigate the regression使えるフラグは --background・--wait・--resume(前回の続き)・--fresh(新しく始める)です。どちらも付けなければ、同じリポジトリで直近に渡した作業を続けるかを聞いてきます。
モデルと推論の強さは --model と --effort で指定できます。指定しなければCodex側の既定値が使われます。READMEには --model spark と書くと gpt-5.3-codex-spark に読み替えられる例が載っていますが、モデル名は世代交代で変わるので、実際に使える名前はお使いのCodexで確かめてください。
スラッシュコマンドを打たずに「Codexにデータベース接続の作りを見直させて」と頼むだけでも、Claude Codeが委任してくれます。長い作業は時間がかかるため、READMEは裏で走らせることをすすめています。
/codex:transfer・status・result・cancel:作業の管理
/codex:transfer:いまのClaude Codeの会話から、Codexの続きを書けるスレッドを作り、codex resume <session-id>のコマンドを表示します。Claude Codeで始めた調査を、同じ文脈のままCodexのアプリやターミナルで続けたいときに使います。Codexの会話の取り込み機能を使うため、古いCodexでは版を上げる必要があります/codex:status:実行中・直近のCodexの作業を一覧します。作業IDを付けると個別に見られます/codex:result:終わった作業の最終出力を表示します。CodexのセッションIDも出るので、codex resumeでCodex側から開き直せます/codex:cancel:裏で動いている作業を止めます
「Claude Codeで頼んだが、続きはCodexで直接見たい」という流れが、/codex:result か /codex:transfer のどちらかで作れる、と覚えておけば十分です。
レビューゲート:便利だが、無人では使わない
/codex:setup --enable-review-gate で、レビューゲートを有効にできます。有効にすると、Claude Codeが応答を終えようとするたびに、Stopフック(応答の終わりに走る仕組み)でCodexの的を絞ったレビューが走ります。問題が見つかると終了が止められ、Claude Codeが先に直す流れになります。
ただしREADMEには、ClaudeとCodexが長く往復し続け、使用量の上限を急速に使い切るおそれがあるという警告があり、自分でセッションを見ているときだけ有効にするよう書かれています。外部の解説記事でも、エージェント同士の往復が使用量の急増の原因として挙げられています。
私たちは、Mac miniで人の目を通さずに回している定時のジョブには、このプラグイン自体を入れていません。無人のジョブでCodexを使う箇所(画像の生成など)は、codex exec を直接呼んで1回で終わる形にしています。往復が起きうる仕組みを無人で回すと、止める人がいないまま上限を食いつぶすからです。レビューゲートは、人が画面の前にいる対話のセッション専用の道具だと考えています。
設定:モデルと推論の強さを固定する
プラグインはCodexの設定ファイルをそのまま読みます。READMEの例では、特定のプロジェクトで常に軽いモデルを高い推論で使うために、Claude Codeを開いたフォルダの直下に .codex/config.toml を置いています。
model = "gpt-5.4-mini"
model_reasoning_effort = "high"設定の読み込み先は2つです。
- ユーザー単位:
~/.codex/config.toml - プロジェクト単位:
.codex/config.toml(そのプロジェクトをCodexで「信頼済み」にしている場合だけ読まれる)
プロジェクト単位の設定が効かないときは、まず信頼済みになっているかを確かめてください。APIキーでの利用や接続先の変更(openai_base_url)も、Codex側の設定がそのまま使われます。裏で長く走らせる作業ほど、モデルを明示しておくと使用量の見通しが立てやすくなります。
Claude CodeとCodexの設定をそろえる方法は、別の記事にまとめています。
私たちの使い方:codex-rescueを「2人目の回答者」にする
私たちがこのプラグインでいちばん使っているのは、レビューではなく codex:codex-rescue サブエージェントです。社内では、Claude Codeを司令塔にして作業を役割ごとに振り分ける決まりを作っていて、その中に「審査員パネル型」という型があります。
- 設計・技術の選定・原因が割れている不具合など、後戻りが高くつく判断のときに使う
- Claude側の深く考える役のエージェントと、
codex:codex-rescueの両方に、同じ問題を並行して、別々に渡す - 互いの答えは見せない
- 司令塔が両方の良いところを統合し、食い違った点は根拠を比べて決める
ここで大事にしているのは、Codexを「チェック係」ではなく対等な回答者として扱うことです。片方の答えを見せてから意見を求めると、もう片方はその答えに引っ張られます。別々に解かせて食い違いを見るほうが、前提の誤りに気づきやすくなります。

使う場面を絞った理由
この型を作った当初の決まりでは、難しく後戻りが高くつく判断は、この並走に回すことにしていました。2026年7月17日に決まりを改め、いまは考える工程そのものは手元のセッションで持ち、並走は明示的に指示したときだけにしています。
並走させると、答えが2つ返ってきて、それを読んで裁く手間が必ず増えます。毎回これをやると、2つ目の意見が要らない判断にまで時間と使用量を払うことになります。「迷ったら2人に聞く」ではなく、「後戻りが高くつくときだけ2人に聞く」に絞ったのはそのためです。
別の目を入れる考え方は、記事の公開にも使っている
同じ考え方は、AIの書いた文章を公開する工程にも入れています。fyve.co.jpの記事は、書いたセッションとは別のプロセスで監査役のAIを立ち上げ、書き手の意図を知らない状態で機密・裏取り・画像を点検させています。書いた本人の見直しでは、自分の前提の誤りに気づきにくいからです。Codexプラグインの /codex:adversarial-review が「別の会社のモデルに疑わせる」ことに価値があるのも、同じ理由だと考えています。
使用量と料金の考え方
READMEは、プラグインでの利用がCodexの使用量の上限に数えられると明記しています。つまり、Claude Codeの中で使っていても、消費するのはOpenAI側の枠です。ChatGPTのプランでログインしていればそのプランの上限に、APIキーでログインしていればAPIの従量課金になります。
- Anthropic側(Claudeの契約)の使用量は、Codexに渡した作業の分は増えません
- 一方で、2社の上限を別々に見る必要があります。Claude側が余っていてもCodex側が尽きれば、プラグインは止まります
- 複数ファイルのレビューや長い
/codex:rescueは消費が大きくなりやすいので、裏で走らせる前にモデルを決めておくのが安全です
Codexのプランごとの上限や料金は変わるので、使う前に公式の料金ページ(developers.openai.com/codex/pricing)で最新の条件を確認してください。2つの契約を並べたときの費用の考え方は、こちらで実例をまとめています。
Claude Code と Codex を併用する実務者の運用
Claude Codeの /code-review やCodex単体との違い
Claude Codeにも、組み込みのコードレビュー用コマンドがあります。違いは「誰が見るか」です。
Claude Codeのレビュー | Codexプラグインのレビュー | Codex単体の /review | |
|---|---|---|---|
見るモデル | Claude | Codex(OpenAI) | Codex(OpenAI) |
使う枠 | Claudeの契約 | Codexの契約 | Codexの契約 |
操作する場所 | Claude Code | Claude Code | Codex |
向く場面 | 書いた流れのまま確認したい | 別のモデルの目を足したい | Codexで作業している |
同じモデルに見直させると、書いたときと同じ前提で読んでしまい、同じ見落としを繰り返すことがあります。Codexプラグインの価値は、レビューの質そのものより「別の会社のモデルの目を、画面を切り替えずに足せる」ことにあります。Claude Code側のレビューの使い方は、こちらにまとめています。
PRの作成前にCodexで自動チェックをかける流れを作りたい場合は、Codex側から組む方法もあります。
よくある質問
Codexのアカウントを別に作る必要はありますか
そのマシンですでにCodexにログインしていれば、そのアカウントがそのまま使われます。Codexを使ったことがない場合は、ChatGPTアカウントかAPIキーでログインが必要です。/codex:setup で状態を確認し、未ログインなら !codex login を実行してください。
無料のChatGPTプランでも使えますか
READMEの要件には「ChatGPTのサブスクリプション(無料プランを含む)」と書かれています。ただし使用量はそのプランのCodexの上限に数えられるため、上限の小さいプランでは長いレビューや作業を何度も回すとすぐ止まります。
/codex:review でコードが勝手に書き換わることはありますか
ありません。/codex:review と /codex:adversarial-review は読み取りのみです。コードを書き換えるのは /codex:rescue で作業を渡したときだけです。
既存のAPIキーや接続先の設定はそのまま使えますか
使えます。プラグインは手元のCodex CLIを通じて動くので、いまのログイン方法と設定がそのまま適用されます。接続先を変えたい場合は、Codexの設定で openai_base_url を指定します。
レビューゲートは常に有効にしておくべきですか
おすすめしません。READMEの警告どおり、ClaudeとCodexの往復が続いて使用量を急速に使い切るおそれがあります。セッションを自分で見ているときだけ有効にし、終わったら /codex:setup --disable-review-gate で切るのが安全です。
まとめ:Codexプラグインは「別の目」を足す道具
- Claude CodeのCodexプラグイン(
codex-plugin-cc)は、OpenAIが2026年3月31日に公開した公式プラグイン。手元のCodex CLIを通じて動き、使用量はCodex側に数えられる - 導入は
/plugin marketplace add→/plugin install→/reload-plugins→/codex:setupの4手順 - 日常のチェックは
/codex:review、方針そのものを疑わせるなら/codex:adversarial-review、作業ごと渡すなら/codex:rescue - レビューゲートは使用量を急速に使い切るおそれがあるため、人が見ている対話のセッションだけで使う
- 私たちは
codex:codex-rescueを、後戻りが高くつく判断のときだけ「2人目の回答者」として並走させている
Claude CodeとCodexの両方を契約しているなら、まずは次のコミットの前に /codex:review --background を1回走らせてみてください。同じ変更を別のモデルがどう読むかを見れば、自分のチームでどこまで使うかの判断がつきます。株式会社Fyveでは、こうした道具の使いどころを自社の運用で確かめながら、記事でお伝えしていきます。
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