Date

2026/03/24

Category

AI業務効率化

Title

介護AIシステム、実際にいくらかかった?開発費用と補助金申請のリアル

介護AIシステム、実際にいくらかかった?開発費用と補助金申請のリアル

「介護施設にAIを入れたいけど、実際いくらかかるの?」——これは、介護事業者の方からいただくご質問の中で、ダントツに多いものです。

この記事では、私たちが実際に介護施設向けAIシステムを開発・導入した経験をもとに、リアルな費用使える補助金、そして投資回収の計算まで、すべて具体的な金額でお伝えします。

「AIシステムっていくらかかるの?」——最も多い質問に実額で答える

結論から申し上げます。

私たちが提供している介護施設向けAIシステムは、フルパッケージで100万円です。

「AI」と聞くと数千万円規模の投資を想像される方が多いのですが、実際にはそこまでかかりません。介護記録の自動生成、シフト最適化、業務フローの自動化など、現場で本当に必要な機能に絞り込むことで、中小規模の施設でも手が届く価格帯を実現しています。

大手パッケージソフトの費用は非公開のものが多いですが、ほのぼのNEXT(業界シェア1位)は5年間のライセンス制で、導入時に操作説明費・設置費が別途必要です。一方、カイポケは初期費用0円・月額25,000円(デイサービスの場合)で導入できますが、AI月次報告書の自動生成機能はありません。

介護ソフトの一般的な月額相場は5,000〜50,000円程度ですが、AI機能やカスタマイズ性を含めたトータルの費用対効果で比較することが重要です。この記事で詳しくご説明します。

実際にかかった費用の内訳(フルパッケージ100万+初回15万+月額5万)

私たちの介護AIシステム導入にかかる費用は、以下の通りです。

システム開発フルパッケージ:100万円

介護記録の自動生成AI、シフト最適化、業務フロー自動化など、施設の運用に必要な機能を一式まとめた価格です。施設ごとの業務フローに合わせたカスタマイズも含まれています。

一般的なフルスクラッチ開発(ゼロからの完全オーダーメイド)では200〜500万円かかることも珍しくありません。私たちはベースシステムを持っているため、セミオーダー型でコストを大幅に抑えています。

初回導入費:15万円

現場へのシステム設置、初期設定、スタッフへの操作説明、運用開始までのサポート費用です。「導入したけど使い方がわからない」ということがないよう、しっかりフォローします。

ワークフロー追加:5〜10万円/件

導入後に「この業務もAIで自動化したい」というご要望があれば、ワークフロー単位で追加できます。1件あたり5〜10万円と、小さく始めて段階的に拡張できる設計です。

月額保守:5万円/月

システムの保守・運用費用です。以下が含まれます。

  • クラウドサーバー利用料
  • AI API(GPT-4oなど)の処理費用
  • システム保守・障害対応
  • 定期的なモデル改善・アップデート

月額5万円には、日常的な問い合わせ対応やシステム改善も含まれています。追加費用が発生しにくい、シンプルな料金体系です。

大手ソフトとの費用比較

介護業界で広く使われている大手ソフトと、私たちのAIシステムの費用を比較してみましょう。

項目

ほのぼのNEXT

カイポケ

当社AIシステム(Fyveカスタム)

シェア・導入数

業界シェア1位

全国50,000件以上

少数精鋭

初期費用

5年ライセンス制(要見積)

0円

115万円(開発100万+導入15万)

月額費用

非公開(要見積)

25,000円〜

50,000円

補助金活用時の実質初期費用

25〜50万円

AI月次報告書

なし

なし

あり(8項目自動生成)

カスタマイズ

限定的

限定的

完全対応

要望反映

対応不可〜数ヶ月

対応不可

1〜2日

※大手ソフトの価格情報は2026年3月時点の公開情報・調査に基づきます。最新の料金は各社の公式サイトをご確認ください。

大手ソフトは導入実績やサポート体制の安心感がある一方、カスタマイズ性やAI機能では制約があります。ほのぼのNEXTは業界シェア1位の実績がありますが、5年間のライセンス制で導入時にまとまった費用が必要です。カイポケは初期費用0円・月額25,000円〜と導入しやすい価格帯ですが、個別カスタマイズには対応していません。

私たちのシステムは、施設ごとの業務フローに合わせたAIを搭載し、導入実績では大手に劣るものの、カスタマイズ性と最新AI機能で差別化しています。さらに、補助金を活用すれば初期費用は実質25〜50万円まで下がり、カイポケと同等以下の初期負担で、はるかに高いカスタマイズ性とAI機能を手に入れることができます。

「高機能だけど使いこなせない」よりも、「本当に必要な機能が、現場で確実に使える」ことの方が、実際のコスト削減効果は大きいのです。

投資回収シミュレーション(初年度から黒字になる計算)

「費用はわかった。でも、本当に元が取れるのか?」——これが最も大切な問いです。

具体的な数字で計算してみましょう。

削減効果の試算

  • 月間削減時間:約100時間(記録作成、シフト作成、各種事務作業の合計)
  • 時給換算:1,500円
  • 月間削減コスト:100時間 × 1,500円 = 15万円/月
  • 年間削減コスト:15万円 × 12ヶ月 = 約180万円/年

月100時間の削減は、たとえば以下のような内訳です。

  • 介護記録の作成・転記:40時間/月 → AIで自動生成
  • シフト作成・調整:20時間/月 → AI最適化
  • 月次報告書・各種帳票作成:20時間/月 → 自動出力
  • その他事務作業(FAX送信、データ入力等):20時間/月 → ワークフロー自動化

初年度の収支計算

項目

金額

初期費用(開発100万+導入15万)

115万円

月額保守 × 12ヶ月

60万円

初年度総コスト

175万円

年間削減効果

180万円

初年度の収支

+5万円の黒字

補助金を使わなくても、初年度からプラス収支です。175万円の投資に対して180万円のリターンですから、投資回収期間は約12ヶ月ということになります。2年目以降は月額保守の60万円のみですから、毎年120万円の純利益を生み出し続けます。

初年度ROIシミュレーション:投資175万円に対して削減効果180万円

さらに、これは人件費の削減だけを計算した数字です。職員の負担軽減による離職率の低下、記録の質向上による加算算定の増加、残業時間の削減による働き方改革への対応まで含めると、実質的な効果はさらに大きくなります。

使える補助金は2種類(デジタル化・AI導入補助金、介護DX支援事業費補助金)

介護施設のAI導入に活用できる補助金は、主に2種類あります。

1. デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

中小企業庁が実施する補助金で、介護施設でも申請可能です。

  • 補助率:1/2〜3/4
  • 補助上限:50万円〜350万円
  • 対象経費:ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)、導入関連費

重要なのは、IT導入支援事業者として登録された開発会社と共同で申請する必要がある点です。私たちは現在、IT導入支援事業者への登録準備を進めています(詳細は次のセクションで)。

2. 福岡県介護DX支援事業費補助金

福岡県が実施する、介護施設に特化した補助金です。

  • 補助率75%
  • 補助上限:100万円〜250万円
  • 対象経費:介護ロボット・AIシステムの導入費、通信環境整備費

補助率75%は非常に手厚い制度です。仮に当社のシステム(初期費用115万円)をこの補助金で導入した場合、自己負担はわずか約29万円になります。

補助金を使った場合のシミュレーション

項目

補助金なし

50%補助の場合

75%補助の場合

初期費用(開発+導入)

115万円

約58万円

約29万円

月額費用(年間)

60万円

60万円

60万円

初年度総コスト

175万円

約118万円

約89万円

年間削減効果

180万円

180万円

180万円

初年度の収支

+5万円

+62万円

+91万円

補助金75%を使えば、初年度で約91万円のプラスです。2年目以降は月額保守の60万円だけですから、毎年120万円の純利益を生み出し続けます。

つまり、100万円のシステムが補助金で実質25〜50万円で導入でき、月100時間の業務削減で年間約180万円の人件費削減が見込める。初年度で投資回収が可能な計算です。

補助金申請の実体験(IT導入支援事業者の登録プロセス)

私たちは現在、IT導入支援事業者の登録に向けた準備を実際に進めています。そのリアルな体験をお伝えします。

ステップ1:gBizIDプライムの取得

補助金申請に必要なgBizIDプライムは、すでに取得済みです。gBizIDは、国の法人認証基盤で、各種補助金の電子申請に必須となるアカウントです。

申請から発行まで2〜3週間ほどかかりましたので、補助金を検討されている事業者の方は、早めに取得しておくことを強くおすすめします。書類不備があるとさらに遅延するため、印鑑証明書の準備など、事前確認が大切です。

ステップ2:SECURITY ACTION宣言

SECURITY ACTION宣言(二つ星)も完了しています。これは、IPA(情報処理推進機構)が推進する情報セキュリティ対策の自己宣言制度で、IT導入支援事業者の登録要件の一つです。

宣言自体はWebフォームから行えますが、情報セキュリティ基本方針の策定が必要なため、自社のセキュリティ体制を整理する良い機会にもなりました。

ステップ3:IT導入支援事業者の登録申請

IT導入支援事業者の登録申請は、2026年3月末から受付開始の予定です。代表の田嶋が自ら登録手続きを進めており、登録が完了次第、補助金を活用したAI導入のご提案が可能になります。

登録にあたっては、以下の要件を満たす必要があります。

  • gBizIDプライムの取得(済)
  • SECURITY ACTION宣言(済)
  • ITツールの登録(自社開発のAIシステムを登録予定)
  • 導入実績・サポート体制の申告

補助金申請の全体スケジュール感

補助金の活用を検討されている介護事業者の方に、全体のスケジュール感をお伝えします。

  1. gBizIDプライム取得:申請から2〜3週間(事業者側で必要)
  2. IT導入支援事業者の登録:当社側で対応(2026年4月完了見込み)
  3. 補助金の公募開始:2026年度の公募スケジュールに準じる
  4. 交付申請〜採択:申請から1〜2ヶ月程度
  5. システム導入・事業実施:採択後に着手

つまり、今から準備を始めていただければ、2026年度の補助金公募にぴったり間に合うタイミングです。gBizIDプライムの取得だけは事業者側で必要ですので、まだお持ちでない方は今すぐ申請されることをおすすめします。

まとめ:費用を理由に諦めないでください

この記事でお伝えした数字をまとめます。

  • 開発費用:フルパッケージ100万円 + 初回導入費15万円
  • 月額費用:5万円/月(保守・運用すべて込み)
  • 削減効果:月100時間・年間約180万円
  • 投資回収:補助金なしでも初年度からプラス収支、補助金75%活用で初年度+91万円
  • 補助金:50〜75%補助で自己負担29〜58万円から導入可能

人手不足が深刻化する介護業界において、AIは「あったらいいもの」ではなく「なければ生き残れないもの」になりつつあります。そして、国や自治体も補助金という形でAI導入を強く後押ししています。

費用を理由に「まだ早い」と先送りにしている間に、すでにAIを活用して業務効率化を実現している施設との差は広がる一方です。

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