「ホームページを安く作りたいけれど、フリーランスと制作会社のどちらに頼めばいいのか分からない」「個人に頼むと安いと聞くが、後からトラブルにならないか不安」——依頼先を選ぶとき、誰もがこの迷いを抱えます。
結論から言うと、どちらが安いかは初期費用だけでなく、運用・修正・継続性まで含めた総額で判断するのが正解です。フリーランスは初期費用が安い傾向にありますが、制作会社や月額制サービスとは「安さの中身」がまったく違います。
株式会社Fyveは、初期費用0円・月額制のホームページ制作を提供しています。制作する側として、私はフリーランス・制作会社・月額制サービスの3者を依頼者の立場から比較し、自社に合う選び方をお伝えします。

そもそも依頼先には3つのタイプがある
ホームページの依頼先は、大きく「フリーランス」「制作会社」「月額制サービス」の3タイプに分かれます。「フリーランスと制作会社、どっちが安い?」だけで考えると見落としが出るため、近年増えている月額制サービスも含めた3者で整理します。誰に頼むかで価格・対応範囲・公開後の安心感が大きく変わります。
フリーランス:個人に直接依頼する
フリーランスは、Web制作を仕事にしている個人に直接依頼する形です。クラウドソーシングや知人の紹介で見つけることが多く、中間マージンが乗らないため初期費用が安くなりやすいのが最大の特徴です。やりとりが直接で速く柔軟に応えてもらいやすい一方、品質やスピードは個人のスキルに大きく依存します。「腕の良い人に当たれば安くて良いものができる」が、その見極めが難しいタイプです。
制作会社:組織として請け負う
制作会社は、ディレクター・デザイナー・エンジニアなどが分業して制作にあたる組織です。要件定義から保守まで一貫して任せられ、担当者が辞めても会社として対応が続くのが強みです。そのぶん初期費用は高くなりがち。規模の大きいサイトや、長期的に運用を任せたい場合に向いています。
月額制サービス:初期0円で毎月の支払いに分ける
月額制サービスは、初期費用を抑える代わりに制作費・保守費・サーバー代などをまとめて毎月の定額で支払う仕組みです。私たちが提供しているのもこのタイプで、近年「初期費用0円」をうたうサービスが増えています。公開後の更新や保守までが月額に含まれることが多く、まとまった初期費用を用意できない事業者でも始めやすいのが特徴です。
価格の目安を3者で比較する
まず気になる価格を整理します。あくまで一般的な目安であり、サイトの規模・ページ数・デザインによって上下する点はご了承ください。
- フリーランス:おおむね3万〜20万円(買い切り)。価格は柔軟だが、保守は別料金や対応なしのこともある
- 制作会社:おおむね30万〜80万円(買い切り)。要件定義・デザイン・保守体制まで含むことが多い
- 月額制サービス:初期0円+月額5,000〜15,000円程度。保守・更新込みが多い
初期費用「だけ」を見れば、確かにフリーランスが最も安く見えます。しかしホームページは作って終わりではありません。保守契約がなければ、公開後に文言を1か所直すだけで都度費用が発生することもあります。一方の月額制は支払いが続きますが、修正・保守が含まれていれば、長く運用するほど割安に感じる場面もあります。
料金の仕組みを深く知りたい方は、こちらで安さの背景を解説しています。

価格と継続性はトレードオフの関係にある
3者を比較するうえで私が最も重要だと考えるのが「価格」と「継続性」のバランスです。多くの場合この2つはトレードオフ(一方を取るともう一方が下がる)の関係にあります。安くて柔軟な依頼先は「個人で動く身軽さ」で安さを実現するぶん、属人的で継続性のリスクを抱えます。逆に組織で動く依頼先は安定しますが、そのぶんコストがかかります。
フリーランスの継続性リスク
フリーランスは個人で動くため、その人が廃業したり、連絡が取れなくなったりすると、サイトの面倒を見る人がいなくなります。これが属人性のリスクです。
- 制作した本人しか構造を把握しておらず、引き継ぎが難しい
- 本業が忙しくなると、修正対応が後回しになりやすい
- サーバーやドメインの管理を任せきりだと、解約時に困ることがある
もちろん長く誠実に続けているフリーランスもいます。だからこそ契約前に「サイトのデータや管理権限は自社に残るか」を必ず確認しておくべきです。
制作会社の継続性とコスト
制作会社は組織で運用するため、担当者が変わっても会社として対応が続きます。これは大きな安心材料です。一方で、その安定を支える費用が初期・保守ともに高くなる傾向があります。
月額制サービスの位置づけ
月額制サービスは、「組織的な継続性」と「始めやすい価格」の中間に位置づけられるタイプです。提供元が事業として運用しているため属人性のリスクが下がり、保守が月額に含まれるため公開後の修正もしやすくなります。
ただし、最低契約期間が長く設定されていたり、解約時にサイトが使えなくなったりするサービスもあるため、契約条件は必ず事前に確認してください。仕様やプラン内容はサービスごとに変わりうるため、公式の説明で最新の条件を確かめましょう。

タイプ別に見る、向いている事業者
では自社はどれを選べばよいのか。「どれが一番安いか」ではなく「自社の状況に合うか」で考えると選びやすくなります。タイプ別に整理します。
フリーランスが向いているケース
- 初期費用をとにかく抑えたい
- サイトの規模が小さく、要件がシンプル
- 自社にもある程度のWeb知識があり、公開後は自分で管理できる
- 信頼できる個人のあてがある、または実績をしっかり確認できる
柔軟さと安さを活かせるのは、依頼側にも一定の知識がある場合です。「丸投げで安心」を求めるなら、フリーランスは慎重に選ぶ必要があります。
制作会社が向いているケース
- サイトの規模が大きい、または複雑な機能が必要
- ブランディングを含めて本格的に作り込みたい
- 初期費用にまとまった予算を確保できる
- 長期的に組織として運用を任せたい
予算に余裕があり、「失敗できない」重要なサイトを作るなら、組織的な制作会社が安心です。
月額制サービスが向いているケース
- 初期費用を用意するのが難しい
- 制作後の更新・保守まで含めて任せたい
- まずは小さく始めて、様子を見ながら運用したい
- Webに詳しい担当者が社内にいない
「初期費用は抑えたいが、属人性リスクは避けたい」という事業者にとって、月額制はバランスの取れた選択肢です。自社で作るか外注するかで迷う方は、次の記事も参考になります。
依頼先を選ぶ前に確認したいチェック項目
どのタイプを選ぶにせよ、契約前に確認すべき点は共通しています。次の項目を見積書や打ち合わせで一つずつ確かめてください。
- サイトのデータ・管理権限は自社に帰属するか:解約後にデータを渡してもらえるか
- 公開後の修正・更新の条件:都度有料か、月額に含むか、回数制限はあるか
- 解約・最低契約期間:縛りの有無と、解約時にサイトがどうなるか
- 連絡・サポート体制:トラブル時に何日で連絡が取れるか
- 制作実績・公開事例:実際に稼働しているサイトを見せてもらえるか
これらを正直に説明できる依頼先なら、どのタイプでも安心して任せられます。逆に曖昧にする相手は、価格にかかわらず候補から外して問題ありません。安い制作会社の見極め方は、こちらで詳しくまとめています。
よくある質問(FAQ)
Q. 結局、フリーランスと制作会社はどちらが安いですか?
A. 初期費用だけならフリーランスが安い傾向にあります。ただし、公開後の修正・保守まで含めた総額で比べると、必ずしもフリーランスが安いとは限りません。修正のたびに費用が発生するか、保守が含まれるかで、長期的なコストは大きく変わります。
Q. フリーランスに頼んで、途中で連絡が取れなくなることはありますか?
A. 可能性はゼロではありません。個人で動くため、本業の都合や廃業で対応が止まるリスクがあります。これを避けるには、契約前にサイトのデータと管理権限が自社に残ることを確認し、引き継ぎの条件を決めておくことが大切です。
Q. 月額制サービスは、トータルで高くつきませんか?
A. 支払いが続くため、何年も利用すれば総額は大きくなります。ただし、その月額に制作費・保守・更新が含まれているかで評価は変わります。修正や保守を別途依頼した場合の費用と比較して判断するとよいでしょう。
Q. どのタイプでも、最初に確認すべきことは何ですか?
A. 「サイトのデータと管理権限が自社に残るか」「解約時にサイトがどうなるか」の2点です。この2つを最初に確認しておけば、依頼先が変わっても困りにくくなります。
まとめ:3者の違いを総点検する
フリーランス・制作会社・月額制サービスは、それぞれ得意分野とリスクが異なります。「どれが一番安いか」ではなく「自社の状況に合うか」で選ぶことが、後悔しない近道です。要点を整理します。
- フリーランス:初期費用は安く柔軟だが、継続性・属人性にリスク。実績確認と引き継ぎ条件が鍵
- 制作会社:組織的に安定し継続性が高いが、初期・保守ともコストは高め。大規模・本格運用向き
- 月額制サービス:初期0円で始めやすく保守込みが多い。契約条件と最低期間の確認は必須
- 共通の確認項目:データ帰属・修正条件・解約条件・サポート体制・公開事例
- 判断の軸:初期費用だけでなく、運用・修正・継続性を含めた総額で比べる
価格表の数字は入口にすぎません。その金額に何が含まれ、公開後に誰がどう支え続けてくれるのか。そこまで見て初めて、自社にとって本当に「安い」依頼先が見えてきます。

