Date
2026/06/03
Category
Codex
Title
Codex CLI とは|CLI版 OpenAI Codex 全機能解説
「Codex CLI とは何か」「ターミナル版のcodex cliでどこまでできるのか」――。OpenAIがChatGPT統合・モバイル対応・Windows対応と立て続けに機能を拡張する中、CLI版Codexの位置づけが見えにくくなっています。株式会社Fyveは中小企業向けに「専属AI活用顧問サービス」を提供し、Claude CodeとCodexを日々業務に組み込んでいる立場から、この記事では2026年6月最新の事実を踏まえてCodex CLIの全機能を整理します。

Codex CLIは、OpenAIが提供するターミナル版のCodexです。ChatGPTアプリ内のCodex、Codex CloudのWeb版、VSCode拡張、iOS/Androidアプリと並ぶ、いわゆる「Codexファミリー」の中の一つに位置づけられます。
違いをひと言で言うなら、CLI版はターミナルから直接、AIにコードや業務を任せられる入り口です。ファイルシステム・git・シェルコマンド・ビルドツールに対する操作権限を一番素直に渡せるのが特長で、私たちの実務でも「サーバー上のスクリプトを直接書き換える」「ローカルのモノレポを丸ごと操作させる」といった用途で重宝しています。
2026年6月時点では、Codex CLIはデフォルトでGPT-5.5を使うようになりました。Claude Opus 4.7/4.8と並ぶフロンティアモデルが、ターミナルから直接呼び出せる構図です。
「Codex」は2026年現在、3つの意味で使われています。CLI・Web・モバイル・VSCode拡張を含む総称としてのOpenAI Codex(製品ライン全体)、コーディング向けにチューニングされたCodexモデル(GPT-5.5系派生)、そして本記事のテーマであるCodex CLI。同じ「Codex」と言っても挙動も料金体系も違うので、私たちはクライアントとのやりとりでも「CLI版なのかWeb版なのか」を最初に確認する運用にしています。
CLI版Codexは、コードを書く道具という枠を完全に超えています。実務で触ってきた範囲を整理すると、できることは大きく以下の4階層に分かれます。
つまり、Codex CLIは「ローカルのターミナルに居座るAIエージェント」であり、なおかつChatGPT全体のエコシステムと地続きになっている、というのが2026年6月時点の姿です。
ここからは、特に押さえておきたい機能を一つずつ解説します。
2026年に入ってからのアップデートで、Codex CLIの既定モデルがGPT-5.5になりました。私たちの肌感覚で言うと、Claude Opus 4.7/4.8と並べたときに「コード生成の手堅さと、ターミナル上での自走性」でGPT-5.5 Codexが優位な場面が増えました。特に、巨大なリポジトリを読ませて不具合の根本原因まで遡らせるような重い作業で安定した結果を返してくれます。
Codex CLIはmacOS上でバックグラウンド実行に対応しています。長時間のタスクを投げてからMacを閉じても、復帰したときには作業が進んでいる、という運用が現実的になりました。
株式会社Fyveでは「夜の間にレポート生成を回しておく」「移動中に重いリファクタリングを進めておく」といった使い方で、稼働時間の上限を実質的に伸ばしています。
セッションを跨いだ永続メモリを持てるようになったのも大きな変化です。プロジェクトの方針、コードスタイル、よく使うコマンド、クライアント固有の制約――こうした「毎回説明し直していた前提」を、Codex側に覚えさせておけます。
私たちは、社内ルール(一人称・自社の表記・避けたい用語など)を永続メモリに入れて運用しています。短いセッションを何度も繰り返す業務で、立ち上がりがかなり軽くなりました。
2026年に入ってから、Codex CLIは90を超える公式プラグインに対応しました。代表的なものを挙げると次のとおりです。
Claude Code側のMCP(Model Context Protocol)に近い役割を、Codexはプラグインという形で提供している、と理解するのがわかりやすいと思います。私たちはAtlassianプラグインで案件の進捗を取りに行き、それを元に提案書の下書きを作る、という流れを実装しています。
Goal Modeは、CLIに対して「目的」と「達成条件」を渡し、その先の手順をAI側で組み立ててもらう機能です。「このログから障害の原因を特定して、関連コードを修正してテストまで通せ」という粒度の指示が成立するようになりました。
使いどころとしては、調査・原因究明・複数ファイルを跨ぐ修正のように、手順を事前に固められない仕事が向いています。逆に、毎回同じパターンの作業は通常モードで指示した方が早いです。
2026年5月のアップデートで、iOSとAndroidからCLIセッションへ介入できるようになりました。外出先からスマホ越しに「いまどこまで進んだ?」と確認したり、追加の指示を投げたりできます。私たちは1人経営の業務スタイル上、外出中もタスクが止まらない構造を重視しているので、ここは特に大きな変化でした。
また5月29日のアップデートで、WindowsでもComputer Use(画面操作)が動くようになりました。建設業や介護業界のクライアントは現場端末にWindowsを使うケースが多く、両OSを同じCodex CLIでカバーできるのは導入提案上のメリットになります。さらに6月2日のアップデートで、CodexはChatGPT本体のアプリにより深く統合され、「ターミナルで指示 → スマホで進捗確認 → 戻ってきてターミナルで仕上げ」というワークフローが滑らかになりました。
Codex CLIそのものは、ChatGPTのサブスクリプションプランに紐づく形で利用します。2026年6月時点の整理は以下のとおりです。
私たちはClaude Code側でMax 20xプラン(月200ドル)を契約しつつ、Codex CLI側はChatGPT Plusで運用するハイブリッド構成にしています。「Claude Codeの上限に当たったときにCodexへ逃がす」「単純な大量並列タスクはCodexに振る」という分担です。中小企業向けの提案でも、いきなりPro/Businessから始めるのではなく、Plus枠で実務に効くかを確かめてから上げる順序を推奨しています。
AIファーストの時代では、「インストールコマンドを覚える」のではなく「AIに環境構築を任せる」発想に切り替えるのが効率的です。私たちはClaude Codeに対して、次のような依頼文を投げることが多いです。
Claude CodeやCodexへの依頼文の例
補足説明: この依頼文の狙いは、インストール手順そのものをAIに任せつつ、認証や課金連携といった「人間しか踏めないステップ」だけ手元に戻してもらうことです。Codex CLIは認証時にブラウザを開く必要があるので、最初の一回だけは人間が踏む必要があります。逆に、シェルプロファイルへの追記、APIキーの設定、推奨プラグインの選択といった作業は全部任せて構いません。
「Codex CLIとClaude Code、結局どちらを使うべきか」という質問を、最近よくいただきます。両方を実務で使い続けている立場から、現時点の私たちの結論は次のとおりです。

Claude CodeとCodexを併用してきた実務知見の詳細は、以下の比較記事も参考にしてください。
Claude Code vs Codex 徹底比較|両方使う実務者の結論
「ターミナルを触ったことがない経営者・現場担当者でも、Codex CLIは関係があるのか」と聞かれることがあります。結論は「直接触らなくても、業務には組み込める」です。
私たちの専属AI活用顧問サービスでは、次のような切り分けでクライアントに導入することが多いです。
つまり、Codex CLIは顧問やエンジニアが業務インフラを作るための足場として位置づけ、クライアント自身は使いやすいインターフェース(モバイル・チャット)から触る、という二段構えにします。これは中小企業でも無理なく回せる現実解だと考えています。
権限の渡し方: Codex CLIはシェルコマンドの実行・ファイル操作・git操作を許可できますが、許可範囲はプロジェクト単位で慎重に設計する必要があります。特にクライアントの本番環境に直接触れさせる場合は、サンドボックス→ステージング→本番の三段階で権限を切り分けるのが基本です。
永続メモリへの情報の入れ方: クライアントのNDA対象情報や個人を特定できる情報をそのまま入れると、後々のリスクになります。私たちは案件名・固有名詞・連絡先は永続メモリには入れず、「業種・規模・対応中の業務カテゴリ」までに抑える運用にしています。
料金の伸び方: Goal Modeで長時間タスクを回し始めると、ChatGPT Plusの枠でも上限に当たりやすくなります。導入直後の1ヶ月は、使用量を可視化しながら運用し、必要に応じてProプランに段階的に上げるのが現実的です。
2026年6月時点でのCodex CLIは、もはや「コード補完ツール」ではありません。GPT-5.5をベースに、永続メモリ・Goal Mode・90+プラグイン・モバイル連携・Windows対応・ChatGPT統合まで揃った、ターミナルに常駐する汎用AIエージェントになっています。
株式会社Fyveのスタンスとしては、Claude CodeとCodex CLIを「どちらかを選ぶ」のではなく「役割で使い分ける」ことを推奨しています。CLI版Codexは特に、自律実行・OpenAIエコシステム連携・Windows業務との相性が良く、中小企業の業務オートメーション基盤としても十分に組み込める段階に来ました。
私たちはこの整理を踏まえて、専属AI活用顧問サービスの現場でClaude CodeとCodex CLIを併用しながら、クライアントごとに「どちらをどの業務に当てるか」を設計しています。これからCodex CLIの導入を検討する方は、まず小さな業務一つをCLI経由で組んでみて、Goal Modeと永続メモリの感覚を掴むところから始めることをおすすめします。
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