Date
2026/05/24
Category
Hermes Agent
Title
Hermes AgentでURL→4分で広告ブリーフ|@codewithimanshuのUGC広告スタジオ事例
商品ページのURLを1本貼るだけで、競合の広告ライブラリ調査から広告ブリーフの作成までを約4分で完了させる。そんなUGC広告スタジオを Hermes Agent で組み上げた事例があります。X上の開発者 @codewithimanshu が2026年4月24日に公開したワークフローです。本記事では、株式会社Fyveがこの事例を分解し、なぜ4分で終わるのか・どの工程をエージェントが代行しているのか・自社EC事業者やサブスク事業者が真似るときに何を準備すべきかを、実務目線で整理します。
まず3点で整理します。
公表されているメトリックは1つだけです。所要時間 約4分。人間が同じ作業をした場合、商品ページの読み込み・競合リサーチ・ブリーフ起こしで半日〜1日かかる工程です。これを4分に圧縮した点が、この事例の核心です。

出典は @codewithimanshu のX投稿(2026-04-24)で、Nous Research コミュニティの公開ユースケース集 aliaihub/awesome-hermes-usecases にも記載されています。第三者による厳密な再現テストは行われていないため、4分という数値は公開デモ時点の実測値として扱います。
このスタジオが4分で完了する理由は、Hermes Agent のスクレイピング系スキルとコンテンツ構成系スキルを1本のパイプラインに繋ぎ込んでいる点にあります。工程を分解すると次のとおりです。
入力された商品ページから、Hermes Agent のブラウザ操作系ビルトインツールがHTMLを取得します。スクレイピング対象は、商品名・価格・主要訴求文言・カテゴリ・画像URL・カスタマーレビューの抜粋などです。Hermes Agent は標準で70+のビルトインツールを持っており、ファイル操作・Web取得・ブラウザ操作が初期状態から使えるため、スクレイピング自体には追加実装をほぼ必要としません。
取得した商品情報をもとに、Facebook Ad Library や TikTok Creative Center など、各広告プラットフォームの公開広告データベースを横断検索します。商品カテゴリ・キーワード・競合ブランド名を切り口に、現在配信中の競合広告クリエイティブを収集する工程です。
ここで効いてくるのが Hermes Agent のサブエージェント機構です。v0.11.0でサブエージェント再帰が無制限に解放されており、複数の広告ライブラリを並列で叩く構成が組めます。1つずつ順番にスクレイピングするのではなく、3〜5のサブエージェントが同時に異なるライブラリを走査することで、待ち時間を実時間で大きく短縮します。
収集した競合クリエイティブと自社商品データを統合し、UGC広告の構成案(ブリーフ)を生成します。具体的なアウトプットは「フック(最初の3秒)」「ベネフィット訴求」「社会的証明」「行動喚起」といったセクションを含む、撮影台本に近い文書です。これを LLM の構成スキル(autonovel 系のテンプレ流用と推定)に投げ込み、商品ごとに固有のブリーフとして出力します。

同じ作業を SaaS の組み合わせで実現しようとすると、スクレイピングSaaS・広告ライブラリ閲覧ツール・ライティングSaaS の3つを人間が手動で繋ぎ込むことになります。各ツール間のコピー&ペーストとフォーマット調整に大半の時間を取られるのが、現場の実情です。
Hermes Agent は1つのランタイム内で工程1〜3が完結し、中間データのコピー&ペーストが発生しません。これが「4分で終わる」理由の本質です。Hermes Agent はモデル選択も自由で、Nous Portal / OpenRouter / Anthropic / OpenAI など25+プロバイダから接続できるため、工程ごとに最適なモデルを使い分ける構成も可能です。
私たちはこの事例を、エージェント活用の本質を象徴するケースとして読みました。ポイントは3つあります。
第一に、エージェントが代行すべきは「人が読み込まないと進まない調査工程」です。 UGC広告のブリーフ作成は、商品ページを精読し・競合10〜20件の広告を見比べ・パターンを抽出する作業の積み重ねです。判断そのものは難しくありませんが、人間がやると視点の切り替えコストが大きく、半日〜1日が消えます。エージェントは視点切り替えコストがゼロのため、ここで一気に時間を稼げます。
第二に、4分というスピードは「最終アウトプットの質」ではなく「次の意思決定までのリードタイム」を変えます。 広告クリエイティブの企画判断は、ブリーフが出てから始まります。ブリーフ作成に半日かかる体制では、1日に検討できる商品は1〜2点が限界です。これが4分になれば、午前中だけで20点以上の商品にブリーフを当てられます。意思決定の打席数そのものが10倍以上に増えます。
第三に、競合広告ライブラリの横断調査は人手では事実上不可能な領域に踏み込めます。 Facebook Ad Library だけでも世界中の広告データが格納されており、人間が一通り目を通せる量ではありません。サブエージェント並列実行で網羅的に叩ける構造は、人間オペレーターでは到達できない範囲のリサーチを日常業務に組み込みます。
私たちが普段、中小企業のAI業務効率化に入る現場目線で、このUGC広告スタジオを自社運用に落とし込むときの設計図を提示します。
自社ECで複数SKUを抱える事業者にとって、このパイプラインはそのまま新商品ローンチ時の広告企画工程に転用できます。私自身、過去にeBayでの越境ECとカー用品ECオウンドメディア運用代行に関わった経験がありますが、新商品が出るたびに「競合がどう売っているか」を1から調べ直す工程が最大のボトルネックでした。
この工程を Hermes Agent に置き換えると、商品マスタにSKUが追加された瞬間に自動でブリーフが立ち上がる体制が組めます。週次でローンチがある事業者なら、年間ベースで広告企画工数が大幅に削減できる計算です。
サブスク事業の特性上、商品単位ではなく機能アップデート単位でクリエイティブを差し替えるニーズがあります。リリースノートのURLを入力するだけで、「今回のアップデートに対応した広告ブリーフ」が4分で出る運用に置き換えられます。プロダクト開発のリズムにマーケのアウトプットを追いつかせる、という長年の課題に対する直接的な解です。

Hermes Agent コミュニティでは、コンテンツ生成・SNS自動化の事例が他にも公開されています。UGC広告スタジオと組み合わせて運用イメージを膨らませるなら、次の3つも合わせて読むと立体的に理解できます。
長期運用で「育てる」前提のクライアントワーク自動化事例はこちらです。
コードベースの自動学習で「自分よりコードを理解した」事例はこちらです。
autonovel による長編コンテンツの自律生成パイプラインはこちらです。
Company
株式会社Fyve
Address
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4丁目6-28
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Tel
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