CodexでGPT-6 Astraを使う手順
CodexでGPT-6 Astraを試そうとして、モデル指定を打った瞬間に止まっていませんか。「Codexで使える」と紹介している記事もあるだけに、自分の手元だけ動かない理由が分からず、設定や打ち間違いを疑い始めている方も多いはずです。
結論から言うと、少なくとも2026年9月4日時点、ChatGPTアカウント認証のCodex CLI(codex-cli 0.137.0)では、GPT-6 Astraは400エラーで弾かれて使えません。原因は環境の不具合ではなく、ChatGPTアカウント認証という経路そのものに紐づいた制限です。現実的な回避策は、CLIを最新版へ更新すること、APIキー認証への切り替えを検討すること、そして数日単位で進むロールアウトを待つことの3つに絞られます。
株式会社FyveはAI業務効率化の受託開発と専属AI活用顧問を行っており、私たちは日々の実務でCodexを使っています。この記事は、私たちが実際に手元の環境でAstraを呼び出そうとして得た結果——逐語のエラーメッセージ、対照実験、CLIのバージョン起因の不具合——だけを根拠に書きます。Astra本体の性能や応答の質は今回一度も確認できていないため、この記事では扱いません。
検証条件を先に明記しておく
本題に入る前に、確認した条件をそのまま書いておきます。条件が違う環境では結果も変わり得るため、ここを飛ばすと「話が違う」という食い違いのもとになります。
- 検証日:2026年9月4日
- OS:macOS 25.5.0
- ツール:codex-cli 0.137.0(npmで配布されている最新版は0.153.2)
- 認証方式:ChatGPTアカウント認証(APIキー認証ではない)
Codexには大きく分けて2つのサインイン方法があります。ChatGPTアカウント認証は、普段使っているChatGPTのログイン情報でそのままCodexにサインインする方式で、追加の契約なしに始められる分、手軽さを優先した経路です。もう一方のAPIキー認証は、OpenAI Platform側で発行するAPIキーを使う方式で、利用量に応じた従量課金になります。今回私たちが確認したのは前者、ChatGPTアカウント認証だけです。この2つは別の経路として扱われている、という前提を先に押さえておいてください。
GPT-6 Astraは2026年9月3日(米国時間)にOpenAIが発表したモデルで、モデルID(API用の呼び名)はgpt-6-astraです。何ができるモデルなのか、性能や料金を含めた全体像はこちらにまとめています。
結果①|gpt-6-astraを指定すると400エラーで弾かれる
手元のCodex CLIで、モデルにgpt-6-astraを指定して実行しました。返ってきたのは次のエラーです(逐語)。
ERROR: {"type":"error","status":400,"error":{"type":"invalid_request_error",
"message":"The 'gpt-6-astra' model is not supported when using Codex with a ChatGPT account."}}HTTPステータス400は、サーバーが処理を試みる前にリクエストそのものを受け付けなかったことを示すエラーです。リトライしても結果は変わりませんでした。そしてメッセージは理由を明確に書いています。「ChatGPTアカウントを使ってCodexを利用する場合、'gpt-6-astra'モデルはサポートされていない」——ネットワークの不調でも、モデル名の打ち間違いでもなく、認証方式そのものに紐づいた制限だと読めます。
ここで注意したいのは、エラーメッセージが「存在しない(not found)」ではなく「サポートされていない(not supported)」と書いている点です。モデル自体がこの世に無いのではなく、この認証経路からは意図的に外されている、というニュアンスの違いになります。
読者特典・無料ダウンロードCodexに「課金」する前に読む本無料でダウンロード →環境不良ではない証拠|同じ条件でgpt-5.5は正常応答した
400エラーが返ったとき、まず疑うべきは「そもそも自分の環境がおかしいのではないか」という可能性です。設定ファイルが壊れている、ネットワークが不安定、認証情報が古くなっている——原因はいくらでも考えられます。これを一つずつ潰すより早いのが、同じ条件のまま比較対象を変える対照実験です。
同じコマンドの形のまま、モデル指定だけをgpt-5.5に差し替えて実行しました。結果は正常応答で、モデルは「PONG」を返しました。同じ認証・同じネットワーク・同じCLIのまま、モデル名を変えただけで結果が変わったということは、問題が環境側ではなくgpt-6-astraというモデル指定そのものにあることを意味します。反対の結果、つまり「gpt-5.5でも同様に弾かれる」という結果を探しましたが、見つかりませんでした。
サーバーが返すモデル一覧にも、Astraは含まれていない
リクエストを弾かれる以前の話として、サーバーが返すモデル一覧そのものも確認しました。返ってきたのは次の4つだけです。
- gpt-5.5
- gpt-5.4
- gpt-5.4-mini
- codex-auto-review(非表示のモデル。通常のモデル選択画面には出てこない内部用途のもの)
gpt-6-astraはこの一覧に含まれていません。つまりChatGPTアカウント認証のCodex CLIから見ると、Astraは「選ぼうとして拒否される」以前に、そもそも選択肢として提示されていない状態です。単発のリクエストが弾かれているというより、この認証経路にはまだAstraそのものが到達していない、と読むほうが実態に近いと考えられます。

0.137.0はそもそもモデル一覧の取得に失敗する|maxの新設に追いつけていない
もう一つ、Astraの可否とは別の角度で見つけた問題があります。手元のcodex-cli 0.137.0では、モデル一覧を取得する処理自体が、次のエラーで失敗することも確認しました(逐語)。
ERROR codex_models_manager::manager: failed to refresh available models:
failed to decode models response: unknown variant `max`,
expected one of `none`, `minimal`, `low`, `medium`, `high`, `xhigh`読み解くと、サーバー側が返すeffort(思考の深さ)の選択肢にmaxという値が新しく増えており、0.137.0はこの値を知らないため、モデル一覧の応答そのものを解釈できずに処理が落ちています。公式のモデルページによれば、GPT-6 Astraはeffortにlow medium high xhighに加えて、新たにmaxを持つモデルです。新しいモデルが持ち込んだ新しい選択肢に、古いクライアントの側が追いついていない、という構図です。
この失敗はモデル一覧の応答全体をデコードできずに起きているため、影響がAstraだけにとどまらない可能性がある点にも触れておきます。一覧の取得そのものが落ちるということは、モデル選択のメニュー表示など、Astra以外の操作にも波及しうるということです。私たちはこの失敗が個別のモデル選択にどこまで影響するかまでは切り分けていませんが、少なくとも「Astraを使わないなら関係ない不具合」と決めつけないほうが安全です。
npmで配布されている最新版は0.153.2です(2026年9月4日時点)。手元の0.137.0との差は小さくなく、CLIの更新は「あるとよい」任意の作業ではなく、Astra関連の機能を扱ううえでの前提条件だと考えたほうが正確です。
「Codexで使える」という情報とのズレをどう埋めるか
ここまでの結果は、一部の日本語メディアが書いている「Codexで使える」という情報と食い違います。両方とも事実に基づいていると仮定するなら、条件のどこかが違うはずです。考えられる分岐は次の3つです。
- 認証方式の違い:APIキー認証(OpenAI APIを直接契約する経路)で検証されていた場合、ChatGPTアカウント認証とは別の扱いになっている可能性があります。公式発表では、ChatGPT・OpenAI API・AWS Bedrockへの提供が「数日かけて順次」と説明されており、経路によって解禁のタイミングがずれていても不自然ではありません
- CLIバージョンの違い:0.153.2以降の環境で検証されていた場合、前段のモデル一覧取得の失敗自体が起きておらず、その先の挙動まで違って見える可能性があります。ただし私たちは0.153.2での再検証をまだ行っていないため、これは推測の域を出ません
- 発表内容の受け取り方の違い:公式発表はCodexの新機能として、コンテキストをまたいだメモの保持(実験的機能)などを紹介しています。これは「Codexの機能が増えた」という話であって、「gpt-6-astraというモデル自体がどの認証経路でも呼び出せる」という話とは別物です。両者を混同して書かれた記事がある可能性は否定できません
どれが正しいかを断定する材料は、私たちの手元にはありません。確実に言えるのは、ChatGPTアカウント認証・codex-cli 0.137.0という条件では、2026年9月4日時点で使えないという一点だけです。情報源が「公式発表を要約しただけ」なのか「実際に手元で動かして確認した」のかを見分けるのは、新しいモデルが出た直後ほど難しくなります。この記事で逐語のエラーメッセージまで載せているのは、後から読んだ人が自分の環境で同じ症状かどうかを照合できるようにするためです。
現実的にAstraをCodexで試すための3つの経路
上記を踏まえると、今すぐ試したい場合の選択肢は3つに絞られます。全方位で確実な方法はない、という前提で読んでください。
①CLIを更新する
まずはCLIを最新の0.153.2系へ更新します。これは前段で見た「モデル一覧の取得自体が失敗する」問題を解消するための前提条件です。バージョン番号は--versionのようなオプションで確認できるのが一般的なので、更新の前後で番号が変わったことを見ておくと、更新が本当に反映されたかを取り違えずに済みます。ただし、更新したからといって、ChatGPTアカウント認証への制限そのものが解けるかは別問題で、私たちはこの組み合わせをまだ検証できていません。少なくとも、Astra関連の機能を扱うつもりなら更新は避けて通れない、という位置づけで捉えてください。
②APIキー認証に設定を切り替える
エラーメッセージが名指ししているのは「ChatGPTアカウントを使う場合」という条件です。裏を返せば、OpenAI APIのAPIキーで直接認証する経路であれば、この制限を受けない可能性があります。公式発表でも提供先にOpenAI APIが明記されています。ただしAPIキー認証は、ChatGPTアカウント認証と違って利用量に応じた従量課金になり、OpenAI Platform側での契約・請求設定が別途必要になります。手軽さと引き換えに費用が発生する経路である点は、切り替える前に理解しておく価値があります。加えて、私たちはこの経路自体をまだ試していないため、確実に通る保証はできません。ChatGPTアカウントでの利用に見切りをつける前に、次に試す価値がある選択肢として位置づけています。
③ロールアウトを待つ
公式発表は、ChatGPT Plus・Pro・Business・Enterpriseへの提供を「数日かけて順次」としています。私たちが確認したのは発表の翌日にあたる9月4日時点の状態で、ちょうど展開の初期にあたっている可能性があります。急ぎでなければ、数日おいて同じ条件でもう一度試すのも現実的な選択です。
3つのうちどれを選ぶべきかは、事情によって変わります。今日中にどうしても試したい方は②のAPIキー認証を検討する価値がありますが、未検証という条件付きです。業務の手が今すぐ止まって困るわけではない方は、③で数日様子を見るのが手堅い選択になります。そしてスクリプトや自動化ジョブでCodexを使っている場合は、Astraを使う予定の有無にかかわらず①のCLI更新を先に済ませておくべきです。前段で触れたとおり、モデル一覧取得の失敗はAstra以外の操作にも波及しうるためです。

「選べない」「一覧に出てこない」という症状そのものを、Astra以外のケースも含めて切り分けたい場合は、こちらで手順として整理しています。
よくある質問
Codex CLIでgpt-6-astraを指定するとどうなりますか
少なくとも2026年9月4日時点、ChatGPTアカウント認証・codex-cli 0.137.0の組み合わせでは、400エラー(invalid_request_error)で弾かれます。エラーメッセージは「ChatGPTアカウントを使ってCodexを利用する場合はサポートされていない」と明記しています。リトライしても結果は変わりません。
Codexのバージョンを上げれば使えるようになりますか
少なくとも、モデル一覧の取得自体が失敗する不具合(maxというeffortの値を解釈できない)は解消されるはずです。ただしChatGPTアカウント認証への制限が解けるかどうかは別問題で、私たちは0.153.2での再検証をまだ行っていません。「更新すれば必ず使える」とは断定できない点にご注意ください。
APIキー認証なら確実に使えますか
確定した事実としては書けません。エラーメッセージがChatGPTアカウントという条件を名指ししていることと、公式がOpenAI APIへの提供を発表していることから、可能性がある選択肢として紹介しています。私たち自身はこの経路をまだ検証していません。またAPIキー認証はChatGPTアカウント認証と違い、利用量に応じた従量課金になる点も踏まえて判断してください。
codex-auto-reviewとは何ですか
私たちが確認したモデル一覧に含まれていた4つのうちの1つで、非表示のモデルです。通常のモデル選択画面には出てこない内部用途のものと見られますが、詳細な仕様までは今回の検証範囲を超えるため触れません。
GPT-6 Astraの性能や応答の質はどうですか
この記事では扱っていません。今回確認できたのは、Codex CLIからAstraを呼び出そうとした際の接続・認証まわりの挙動だけで、Astra自体からの応答は一度も得られていないためです。性能面はこちらのガイドで公式・第三者それぞれの数字を分けて整理しています。
まとめ|CodexでAstraを試す前に確認すること
- ChatGPTアカウント認証・codex-cli 0.137.0では、gpt-6-astraは400エラーで弾かれる(2026年9月4日時点・逐語確認済み。リトライでも変わらない)
- 同条件でgpt-5.5は正常応答。環境不良ではなく、モデル固有の制限だと切り分けられる
- サーバーが返すモデル一覧にもgpt-6-astraは含まれない。拒否される以前に、選択肢として提示されていない
- 0.137.0はmax effortの新設に追随できず、モデル一覧の取得自体に失敗することがある。npm最新は0.153.2、更新が前提。影響はAstra単体にとどまらない可能性がある
- 「Codexで使える」という情報とのズレは、認証方式・CLIバージョン・発表内容の受け取り方の違いで説明がつく可能性がある(断定はしない)
- 現実的な経路は、CLIの更新/APIキー認証の検討/数日おいての再試行の3つ。自動化ジョブがあるなら更新を優先する
最後に確実に言えるのは、Astra関連の機能を試す前提はCLIの更新だという点だけです。それ以外は、私たちの手元で確認できた事実の範囲でしか判断材料を出せません。ロールアウトは数日単位で動くはずなので、今日弾かれたことが来週も同じとは限りません。
Codexに「課金」する前に読む本

無料枠の限界・プランの選び方・元の取り方を実測で(全26ページ)
課金の答えは、料金表の読み比べからは出ません。無料枠でできること・できないこと、金額でなく「倍率」で覚えるプランの構造、Claude Codeとの二刀流で枠を使い切る配分まで——両方に課金して1人会社を回している実運用から公開します。
- 無料枠でできる3つ・できない5つの線引き
- 金額でなく「倍率」で覚えるプラン早見表
- 週1回30秒で回る使用量の管理ルール(コピペ可)
- Claude Codeとの二刀流——枠を使い切る係の割り当て
メールアドレス登録で他にも様々な資料を閲覧できます








+3PDF 12点・合計305ページ + すぐ使えるzip素材 3点
どれも登録後の受け取りページから、まとめてダウンロードできます。
毎週金曜の無料ニュースレター「まるごとAI経営」の購読特典です。メール登録後すぐ、受け取りページのご案内が届きます。そこにはこの資料に加えて、過去の特典もすべてまとめて置いてあります。あわせて、AI活用に関するお知らせやお役に立てそうなご案内をお送りすることがあります。解除はいつでも1クリック。
御社の業務に合わせたCodex導入支援
「AIツールを導入したが、現場で使われない」を終わらせる。
業務課題のヒアリングから設計、ハンズオン実践、運用定着まで一貫して支援します。