Date
2026/05/24
Category
Hermes Agent
Title
Hermes Agentを10日使ったら自分のコードベースを自分より理解していた|@techNmakの事例
「10日前にオープンソースのエージェントを入れた。今日、それは私自身よりも私のコードベースを理解している」— Xユーザー @techNmak が2026年4月7日に発信したこの一文は、Hermes Agent を象徴するケースとして英語圏で広く引用されました。本記事では、この事例の背景・引用の意味・なぜ「10日でこの状態になるのか」を、株式会社Fyve法人視点で分解します。永続記憶とスキル自己改善ループという「育つAI」の構造を理解する事例研究です。
本記事で扱う事例は、開発者コミュニティで広く拡散された一次情報です。Hermes Agent を10日間 Mac/開発機で常駐運用した結果、エージェント側がプロジェクトの構造・命名規則・過去の意思決定・コード傾向を「持ち主以上に把握している」と本人が認めた、というものです。
誰 | @techNmak(Xユーザー / 開発者) |
いつ | 2026年4月7日 Xポスト |
ツール | Hermes Agent(Nous Research 製・オープンソース) |
運用期間 | 10日間(常駐運用) |
結果 | コードベース理解度が本人を上回ったと自己評価 |
本人の発言原文は次の通りです。
"10 days ago I installed an open-source agent. Today it knows my codebase better than I do."
— @techNmak, 2026-04-07
たった1文ですが、これは Hermes Agent が「セッション単位で動く一般的なAIエージェント」と決定的に違う性質を持つことを示す事例として、海外コミュニティで何度も引用されています。AIが時間と共に「育つ」感覚を、開発者本人の主観でここまで端的に表現した発信は他にほとんどありません。
この事例を理解するには、Hermes Agent が他のエージェントと何が違うのかを2点抑える必要があります。
Hermes Agent は記憶を3層に分離して持っています。これが「セッションが終わると全部忘れる」一般的なAIエージェントとの最大の違いです。
@techNmak のケースでは、この永続記憶層が10日間で構造化され、コードの命名規則・関数の役割分担・過去に却下した実装案などが蓄積されていきました。人間は数週間前の自分の判断理由を忘れますが、Hermes Agent は永続記憶に明示的に残しています。これが「本人より理解している」と感じる正体です。
Hermes Agent はタスクをこなすごとに「スキル」と呼ばれる再利用可能な手順を自動生成します。同じ作業を繰り返し依頼されると、より洗練された手順に進化します。問題は、放置するとスキルが肥大化(skill bloat)することです。
これに対し、Nous Research が2026年4月に導入した Hermes Curator は、生成されたスキルを自動統合・剪定する内蔵システムです。重複した手順は統合され、使われない古いスキルは整理されます。結果として、長期運用するほど「無駄なく洗練された手順集」が蓄積されていきます。
3層メモリで「コードの事実」を覚え、スキル自己改善ループで「コードへの対処手順」を磨く。この両輪が結合して、10日という比較的短い期間でも「育つ」体感が生まれます。

株式会社Fyveとしてこの事例を見ると、注目すべきは「ツールが業務資産化する」という構造です。一般的なAIチャットツールは、解約しても利用者の業務には影響が出にくい設計になっています。会話履歴は残っても、その会話を成立させていた「文脈の理解」は本人の頭の中にしかないからです。
一方、永続記憶を持つ Hermes Agent は使えば使うほど「貴社専用の文脈データベース」を内部に蓄積していきます。これは中小企業のAI活用において重要な意味を持ちます。担当者が変わってもエージェント側に業務文脈が残るためです。属人化を防ぐAI運用が、永続記憶レイヤーによって初めて現実的になります。
同じAIエージェント領域では Claude Code が日本国内で最も普及していますが、両者には明確な性格の違いがあります。

「すぐ動かしたい」なら Claude Code、「長く育てたい」なら Hermes Agent、という棲み分けが現実的です。@techNmak の事例は後者の代表例といえます。
Hermes Agent の永続記憶レイヤーの技術的詳細については、以下の記事で別途解説しています。
@techNmak のような体感を再現するには、3つの条件を満たす必要があります。
本事例は10日で成立していますが、これは「コード1本に集中して使った場合」のスピード感です。一般的な業務(複数案件並行・週5日稼働)では、永続記憶に十分な情報が蓄積されるまで 1〜3ヶ月 を見込むのが現実的です。最初の2週間は「教え込むフェーズ」と割り切る運用設計が必要です。
Hermes Agent はスキルを自己生成しますが、初期段階で「お手本」となるスキルを数本用意しておくと、自己改善ループが速く回ります。具体的には次の3カテゴリです。
これらが揃っていると、Hermes Curator による剪定後も「貴社らしさ」の核が残ります。
運用1ヶ月を超えると、生成されたスキルの中に重複・陳腐化したものが必ず出てきます。Hermes Curator は2026年4月以降の標準機能ですが、月に1回程度は人間側でも「スキル棚卸し」のセッションを設けるのが安全です。これを怠ると、せっかくの永続記憶がノイズで埋もれます。

@techNmak の事例は「コードベース理解」が題材でしたが、永続記憶は他のドメインでも同じ効果を発揮します。
2026年4月25日、@NathanWilbanks_ は Hermes Agent を297日間連続運用した記録を公開しました。累計900,000秒以上の計算時間と、10万ドル相当の業務自動化を1台で実現しています。これは「10日で育つ」の延長線上にある、長期運用の到達点を示す事例です。
2026年4月29日、@Saboo_Shubham_ は自分の過去LinkedIn投稿を Hermes Agent に学習させ、Mac Mini 常駐で「本人の文体で書く投稿エージェント」を構築した事例を公開しました。コードベースではなく「文体」を永続記憶に蓄積した応用例です。
2026年4月23日、Reddit 上で @Jonathan_Rivera が公開した事例は、Obsidian の個人ナレッジボルトを Hermes Agent の永続記憶層と接続したものです。794 upvotes を獲得し、個人ナレッジマネジメントとAIエージェントの統合事例として注目されました。
これら3つの事例に共通するのは「セッションごとに使い捨てる」発想を捨て、「育てる」発想に切り替えていることです。Hermes Agent の価値はこの設計思想にあります。
出典:
Company
株式会社Fyve
Address
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神4丁目6-28
天神ファーストビル7階
Tel
080-1460-2728
info@fyve.co.jp