CHAPTER 01 / GUIDE

Hermes Agent とは

自律型AIエージェントの全体像と、Hermes 4(LLMモデル)との明確な違い

まず最初に — 「Hermes 4」と「Hermes Agent」は別物です

日本語圏では「Hermes」と呼ばれているものが 2種類混在しており、 記事や解説の多くで混同されています。本ガイドの起点として、最初に分離整理しておきます。

Hermes 4: Nous Research が 2025年8月にリリースしたオープンウェイトの LLMモデル本体。 14B / 70B / 405B の3サイズ、Llama 3.1 ベースのハイブリッド推論モデル。

Hermes Agent: Nous Research が 2026年2月にリリースした 自律エージェント・ランタイム。 モデル非依存(25+ プロバイダ対応)でセルフホスト可能。本ポータルが対象とするのはこちら。

つまり Hermes Agent は 「使うモデルを自由に選べる」エージェント実行環境であり、 必ずしも Hermes 4 を使う必要はありません。Claude / GPT / DeepSeek / OpenRouter / 自前のローカルLLMなど、 好きなモデルを切り替えながら動かせる設計です。

概要 — モデル非依存・セルフホスト型の自律エージェント

Hermes Agent は、Nous Research が開発したオープンソース・MIT ライセンスの自律型エージェントランタイムです。GitHub では Star 数 161k を超え(2026年5月時点)、 Python 88% で実装されています。

特徴は以下のとおりです。

  • モデル非依存: 25+ プロバイダ対応(Anthropic / OpenAI / DeepSeek / NVIDIA NIM / HuggingFace / OpenAI互換エンドポイント等)
  • セルフホスト: 自宅サーバー / VPS / Docker / クラウドどこでも動作。データを外に出さない運用が可能
  • 常駐型: 24時間365日動かし続けて、ユーザーからの依頼やトリガーに反応
  • スキルが「育つ」: 自己改善ループでスキルを生成・改善・統合する仕組みを内蔵
  • 20+ メッセージング統合: Telegram / Discord / Slack / WhatsApp / Signal / Email / SMS など統一ゲートウェイから操作
  • 3層メモリ: 短期 / 中期 / 永続記憶を持ち、過去の文脈を保持し続ける

開発元 Nous Research について

Nous Research は、オープンウェイトモデルとオープンソースAI研究で知られる研究組織です。 Hermes 4 モデルファミリーの他、強化学習環境フレームワーク Atropos、 分散学習ネットワーク Psyche など、AI 開発のスタック全体にわたるオープンな貢献を続けています。

Claude Code / OpenClaw 等との位置づけ

Hermes Agent は、Claude Code / OpenClaw / LangGraph などの「AIエージェント・ランタイム」カテゴリの一員ですが、 以下の点で明確に差別化されています。

  • vs Claude Code: Claude Code は Anthropic 純正・Claude モデル前提。Hermes Agent はモデル選択自由・セルフホスト
  • vs OpenClaw: 両者ともオープンソース型エージェント。Hermes Agent は「育つ」設計(スキル自己改善)が強み
  • vs LangGraph: LangGraph はフレームワーク(自分でエージェントを組む)。Hermes Agent は完成型ランタイム(すぐ動かせる)

本ポータルでの扱い

このポータルでは Hermes Agent を起点に、自律型AIエージェント全般の導入・活用・セキュリティを実践情報として発信していきます。 Hermes Agent 単体のガイドだけでなく、将来的に OpenClaw 等の他エージェントも比較対象として扱う予定です。

※ 本ページは Hermes Agent 導入の第1歩としての概要説明です。各機能の詳細は後続のガイドで掘り下げます。

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